
ベネズエラの国営石油会社PDVSAのロゴ。5月14日、カラカスで撮影。REUTERS/Leonardo Fernandez
[23日 ロイター] – ベネズエラでは、米国によるタンカー「全面封鎖」を受けて原油の輸出に支障を来たし、国内の在庫が積み上がっている。石油タンクが満杯となり、国営石油会社PDVSAが、領海内にとどまるタンカーへの積み込みを開始したことが、同社の資料や船積みデータで明らかになった。
PDVSAは日量約110万バレルの原油を生産している。タンカー拿捕など米国の圧力が強まるにつれ、同社の在庫は急速に積み上がり、特に主力生産地から重質原油が輸送されてくるホセ港でこうした状況が顕著だという。
PDVSAは先週末、在庫の一部をタンカーに移した。同社はここ数年、減産を回避するため、こうした戦略を採っている。
貿易情報分析会社Kプラーによると、ホセ港での石油在庫は今年序盤に月間1400万バレルに達していたが、その後は石油輸出が安定して増加したため9月以降は月間900万-1100万バレルで推移していた。
しかし、12月には1260万バレルに積み上がり、ベネズエラ全体での在庫は2200万バレルに膨らんだ。
PDVSAは先週、顧客に対し、中国向け輸出の受け入れを続けるよう働きかけたが、米国の制裁が強化される中、顧客の説得は一段と難しくなっている。
PDVSAが一部顧客との間で値下げや契約変更について交渉する中、洋上での保管を迫られた格好だ。
私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab



WACOCA: People, Life, Style.