公開日時 2025年12月23日 05:00更新日時 2025年12月23日 08:22

沖縄市で最大480倍PFAS 私有地内の水から 7地点で国指針超え

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前森 智香子

 沖縄県環境整備課は22日までに、沖縄市内の川崎川支流の上流にある湿地帯などを調べたところ、有害性が指摘されている有機フッ素化合物(PFAS)が、地下水などの国の指針値(当時は暫定。1リットル当たりPFOS・PFOA合計50ナノグラム)を大きく超える高濃度で検出されたと発表した。8地点中7地点で指針値を超え、最大値は基準の480倍の2万4000ナノグラムだった。汚染源や原因は特定できていない。

 調査は今年1月に湿地帯や地下水など沖縄市内の8地点で採水した。最も数値が高かった地点は私有地で、埋め立てられた盛り土層をボーリングし、水を採取した。湿地帯では指針値の80倍の4000ナノグラムの地点があったほか、地下水で30倍の1500ナノグラムなど、高濃度の検出が相次いだ。県は私有地も含まれていることから詳しい地点を明らかにしていない。

 過去の県の調査で、沖縄市内で高濃度のPFASが検出されたため周辺の河川を調べたところ、天願川支流の川崎川で高濃度が検出された。川崎川支流の上流部で継続的に調査している。

 環境整備課の担当者は、今回の調査で最も高濃度のPFASが検出された盛り土層について、汚染された土が地中に埋められた可能性があるとの認識を示した。「盛り土層は広範囲だが、汚染の要因になっている可能性が考えられる。汚染源の特定に向け、引き続き調査する予定だ」と述べた。

(前森智香子)

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