米国株式市場=続伸、S&Pが終値で最高値 グロース株が高い

米ニューヨーク証券取引所(NYSE)入り口で4月撮影。REUTERS/Kylie Cooper

[ニューヨーク 23日 ロイター] – 米国株式市場は続伸。S&P総合500種(.SPX), opens new tabは終値で最高値を更新した。国内総生産(GDP)統計を受けてグロース(成長)株が買われた。第3・四半期のGDP速報値は年率換算で前期比4.3%増加。2023年第3・四半期以来の高い伸びとなり、ロイターがまとめたエコノミスト予想の3.3%増を大きく上回った。旺盛な個人消費にけん引された。

43日間の政府機関閉鎖によりデータ発表が遅れ、多くのエコノミストは第4・四半期には成長鈍化を予想しているものの、CMEのフェドウォッチ・ツールによると、市場が織り込む1月の利下げ確率は低下し、短期債利回りが上昇した。

ウェドブッシュ・セキュリティーズのスティーブン・マソッカ上級副社長は「債券市場はこのニュースを嫌った」と指摘。

「われわれがこの戦いに敗れるとき、成長株は好調となる。きょうの成長株は確かに好調だ。しかし、食品会社や化学会社、石油・ガス会社、あるいはプライベートクレジット会社のような企業にとっては悪いニュースだ。金利が下がらない限り、悪いことだ」と語った。

S&P500グロース指数(.IGX), opens new tabは1%近く上昇。一方、バリュー指数(.IVX), opens new tabはほぼ横ばいだった。

割高なバリュエーションや巨額投資を巡る懸念を背景にした先週の下落から反発している人工知能(AI)関連銘柄に引き続き買いが入った。

エヌビディア(NVDA.O), opens new tabは3%上昇し、S&P500を押し上げた。アマゾン・ドット・コム(AMZN.O), opens new tab、アルファベット(GOOGL.O), opens new tab、ブロードコム(AVGO.O), opens new tabはそれぞれ1%超上昇した。この日発表された他の指標はGDP統計ほど好調な内容ではなかった。 コンファレンス・ボード(CB)の12月消費者信頼感指数は89.1と、前月から3.8ポイント低下し、市場予想の91.0を下回った。FRBが発表した11月の製造業生産指数は横ばいだった。10月は0.4%減。主要株価3指数はいずれも3年連続で上昇する見通し。また、S&P500とダウ工業株30種(.DJI), opens new tabは8カ月連続の上昇となる見込みだ。

米取引所の合算出来高は140億1000万株。直近20営業日の平均は166億7000万株。

商いは薄く、クリスマス休暇が近づくにつれてさらに減少する可能性が高い。米国株式市場は24日は短縮取引となり、25日のクリスマスは休場する。

ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.02対1の比率で上回った。ナスダックでも1.6対1で値下がり銘柄が多かった。

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