重度障害者支援 現場に理解 山本・群馬県知事「のぞみの園」初視察

職員から施設の説明を受ける山本知事(左から2人目)=高崎市寺尾町で

 群馬県の山本一太知事は22日、高崎市寺尾町の国立重度知的障害者総合施設「のぞみの園」を初めて視察し、施設の役割や実情に理解を深めた。

 同施設は、知的障害の程度が著しく、単独では自立生活が困難な人を全国から受け入れている。10月1日現在で19〜92歳の男女149人が入所している。

 知事は、自傷や他害、破壊行為などの「強い問題行動」が慢性的に続く強度行動障害者の支援寮を見学した。一般の福祉施設や障害者支援事業所では受け入れが困難な場合が多いため、「ご両親も含めて家族が対応できない方々には最後の希望みたいな感じがする」と感想を述べ、支援体制を群馬から全国に広げていく必要性を認識した。

 同施設の田中正博理事長は、入所希望の待機者が現在40人以上いることを説明し、ナショナルセンター(国立機関)としての機能を果たすために「まずは都道府県が最後のとりでをつくってほしい」と役割分担を求めた。(平井剛)

WACOCA: People, Life, Style.