ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2025.12.21 11:52

台湾国防部はすぐ火消しに出た。台湾国防部の顧立雄長官は1日、立法院での質疑で「最近実施した浮上航海試験にはアンカーシステムが必要でなかった。乗組員の安全を脅かしながら試験日程に合わせようとしたものではない」と釈明した。台湾海軍の邱俊栄参謀長は「最近の試験でアンカーをはずしたのは一部部品を交換し微細調整するための措置だった。12月中旬ごろ再設置する計画」と説明した。

台湾国防部の火消しにも海鯤の実戦配備日程遅延は事実だ。海鯤の海上試験は当初9月までに完了した後、11月末に海軍に引き渡す予定だった。顧長官は「安全性評価を最優先としており、特定の月に合わせるために急がない」と話した。グローバルタイムズは軍事専門家の話として「試験進展状況の深刻な遅延、搭載装備の相次ぐ故障などあらゆる問題が島の国産潜水艦脆弱性を如実に表わした」とこき下ろした。

海鯤に中国メディアがこのように関心を見せる理由は、この潜水艦が持つ象徴性と無関係ではない。海鯤は台湾が2016年から推進した台湾製潜水艦の最初の艦だ。2023年9月に開かれた進水式で当時の蔡英文総統は「過去には国産潜水艦は不可能と思われたが、今日われわれはわれわれの手で設計・製作した潜水艦を目の前に見ている」と話した。

台湾軍当局は海鯤級潜水艦が中国海軍を抑止する戦略的戦力になると期待する。台湾は海鯤級潜水艦で台湾海峡の浅い水深で待ち伏せ作戦を展開したり中国空母船団の太平洋への進出を封鎖することができる。わずか数隻の潜水艦で中国海軍の機動を制限する事実上の非対称戦力ということだ。中国としては海鯤の弱点を強調して台湾の自主国防の意志を折る必要があるのが実情だ。

「いかりもないのに海上試験」中国メディアの餌食に転落した台湾初の国産潜水艦(1)

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