米国株式市場=ダウ・S&P続落、経済指標を精査 エネルギーなど安い

米ニューヨーク証券取引所(NYSE)で4月撮影。REUTERS/Brendan McDermid/File Photo

[16日 ロイター] – 米国株式市場は午後の取引で下げ幅を縮小し、ナスダック総合がプラス圏で取引を終えた一方、S&P総合500種とダウ工業株30種は続落した。ヘルスケア関連やエネルギー株への売りが重しとなった。投資家は来年の米金融政策見通しを見極めようと、政府機関閉鎖の影響で遅れて発表された経済指標を精査した。

米労働省が発表した雇用統計によると、非農業部門雇用者数は10月に政府支出削減の影響で減少した後、11月は6万4000人増加した。一方、11月の失業率は労働市場の弱含みで4.6%と、4年超ぶりの高水準となった。
米商務省が発表した10月の小売売上高(季節調整済み)は前月から横ばい。エコノミスト予想は0.1%増だった。
ネーションワイドのチーフ市場ストラテジスト、マーク・ハケット氏は「これらは全てかなり古いニュースだ。ほとんどのデータは米連邦準備理事会(FRB)の政策にどのような影響を与えるかという観点で見られているが、きょうのデータが目立った変化をもたらす可能性は低い」と述べた。S&P500の主要11業種のうち8業種が下落。原油価格が2021年以来の安値を付ける中、エネルギー(.SPNY), opens new tabが下げを主導した。
ヘルスケア(.SPXHC), opens new tabも軟調で、製薬大手ファイザー(PFE.N), opens new tabが3.4%安。新型コロナウイルス関連製品の売上高低迷などにより、来年から数年間厳しい状況が続くとの見通しを示した。
一方、投資銀行のBライリー(RILY.O), opens new tabは53.8%急伸。第2・四半期の損益が前年同期の赤字から黒字に転じたことを好感した。
ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄が値上がり銘柄を1.63対1の比率で上回った。ナスダックでも値下がり銘柄が値上がり銘柄を1.26対1の比率で上回った。
米取引所の合算出来高は167億株。直近20営業日の平均は169億9000万株。

LSEGデータに基づく暫定値です。前日比が一致しない場合があります
※米国株式市場

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