
ニューヨークのジョブフェア、2021年撮影。REUTERS/Andrew Kelly
[ワシントン 16日 ロイター] – 米労働省が16日発表した雇用統計によると、非農業部門雇用者数は10月に政府支出削減の影響で減少した後、11月には回復した。トランプ大統領の通商政策に起因する不確実性に企業が対処する中でも、労働市場が大きく悪化していないことを示唆した。
一方、11月の失業率は労働市場の弱含みで4.6%と、4年超ぶりの高水準となった。9月の失業率は4.4%だった。10月にデータが収集されなかったため、労働力推計のウエートを変更した。
43日間に及ぶ政府機関の一部閉鎖の影響で家計調査によるデータ収集ができなかったため、10月の失業率などの指標は含まれていない。
非農業部門雇用者数は10月に10万5000人減少。11月は6万4000人増で、エコノミスト予想の5万人増を上回った。これは政府閉鎖の一環で15万人以上の連邦職員が離職したことを反映している。多くは9月末に給与支給対象から外れた。
ネーションワイドのチーフエコノミスト、キャシー・ボストジャンシック氏は「民間雇用の堅調な推移は、米連邦準備理事会(FRB)が利下げサイクルを一時停止するとの見方を裏付ける」と指摘。その上で「失業率の上昇については鵜呑みにすべきではない」とし、政府閉鎖の影響で家計調査データの収集が中断されたことでデータに歪みが生じ、標準誤差は通常より大きくなっていると述べた。
雇用の伸びは4月以降ほぼ横ばいで推移している。エコノミストらは、トランプ大統領の広範な関税措置を受けて企業に動揺が広がり、採用が控えられていることが背景にあるとの見方を示した。
11月は、業種別では医療関連が雇用増をけん引し、4万6000人増加した。建設業は2万8000人、社会扶助は1万8000人、それぞれ増加した。
一方、運輸・倉庫は1万8000人減少。宅配・配送関連の雇用減を反映した。連邦政府は6000人減。10月は16万2000人大幅に減少した。連邦政府の雇用は1月のピーク以降、27万1000人減少している。
11月の時間当たり平均賃金は前年比3.5%上昇した。10月は3.7%上昇。雇用の伸び鈍化は賃金上昇を抑制し、インフレ抑制に寄与する一方、 経済の主な原動力である個人消費にとっては逆風となる可能性がある。
雇用統計の発表に先立ち労働統計局(BLS)は11月の労働力人口推計について、「通常より若干高いばらつきがある。12月の推計では通常のウエートに戻る」とした。
また11月の家計調査には、通常の倍の新規世帯が参加する一方、登録期間の途中で休止していた世帯が復帰するとした。一部のエコノミストは、11月の失業率に上方バイアスがかかる可能性があるとの見方を示した。
A column chart with the title ‘Monthly change in US jobs’
A line chart with the title ‘US unemployment rate’
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