欧州、ウクライナ戦争損害賠償の国際委員会発足へ きょうハーグで会合

 ウクライナのゼレンスキー大統領、欧州首脳は16日にオランダのハーグで開催する会合で、ロシアの攻撃と戦争犯罪によるウクライナ側の損害、数十億ドルを賠償する「国際請求委員会」の設立を表明する見通しだ。写真はウクライナ東部ドネツク州ドブロピリャで9日撮影(2025年 ロイター/Anatolii Stepanov)

[ハーグ 16日 ロイター] – ウクライナのゼレンスキー大統領、欧州首脳は16日にオランダのハーグで開催する会合で、ロシアの攻撃と戦争犯罪によるウクライナ側の損害、数十億ドルを賠償する「国際請求委員会」の設立を表明する見通しだ。設立に向けた条約案に30カ国以上が署名の意向を示しているという。

会合は欧州を代表する人権組織である欧州評議会(46カ国)とオランダが主催し、欧州連合(EU)のカラス外交安全保障上級代表(外相に相当)ら高官数十人が出席する。

ウクライナの個人や組織、公共機関が被った損害を記録する「損害登録」が、新設する国際請求委員会の一部となる予定。2023年に設置された損害登録には8万件を超える訴えが寄せられている。

50カ国超の国々とEUが国際請求員会設立のための条約案を策定済みで、委員会は各国の批准を経て、十分な資金を確保できれば発効する見通し。既に数十カ国が委員会への支持を示唆しており、消息筋によると最大35カ国が16日の会議で条約案に署名する意向を示している。

委員会はハーグに拠点を置く可能性が高い。

条約案によると、ウクライナと同国の個人、企業は、2022年2月のウクライナ侵攻後にロシアが行った国際法違反の行為による損害や傷害を請求することができる。

ウクライナ戦争を巡っては現在、米国が主導する和平案の交渉が同時進行している。和平合意には戦時の残虐行為に関する恩赦が含まれる可能性があり、そうした行為の被害者に補償を行う欧州案との間で齟齬(そご)を来す恐れもある。

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