公開日時 2025年12月11日 05:00更新日時 2025年12月11日 12:34
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大学卒業に向けてクラウドファンディングに挑戦している仲宗根杏珠さん(本人提供)
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慶田城 七瀬
大学卒業まで1年を残し学費を払えず退学した県出身の仲宗根杏珠さん(22)が、卒業に向けて再入学を目指してクラウドファンディングに挑戦している。離婚した両親はそれぞれ精神疾患があり、育ての親となった叔母・佐久川悦子さん(59)は大学に通う娘2人がいるシングルマザーで、経済的な支援を受けられない状況にある。クラファンのサイトには、仲宗根さんのヤングケアラーだった過去や、うつに苦しんだ大学時代などがつづられた。自身と同じように困難な状況にある子どもを支援する福祉の道に進むため「卒業を諦めたくない」と挑戦を決めた。
仲宗根さんは、2021年に上京し東京都内の大学に進学。大学や日本学生支援機構など複数の奨学金を活用して学費を捻出した。
1年の秋ごろからうつ症状に苦しみ、3年次にコロナ罹患(りかん)後に症状が悪化した。卒業までに必要な単位が取得できず留年。通信制に転籍したが学費が払えず退学した。
現在は、短期のアルバイトをしながら心療内科に通い、再入学の準備を進めている。
学内の奨学金は4年で支給が終わり、社会福祉協議会や教育ローンのある金融機関では親が申請するよう求められた。
仲宗根さんの両親は離婚しており、双方とも精神疾患がある。父は双極性障害で生活保護を受けている。母は、うつ病や複数の精神疾患に苦しみ自殺未遂を起こした。記憶障害など高次脳機能障害が残り、グループホームで暮らしている。
困難な状況を乗り越えてきた仲宗根さんだが、ネット上で実名を公表して学費を募ることに葛藤も。それでも「今まで諦めずに頑張ってきた。応援してくれる人がいるなら頑張りたい」と語る。
叔母の佐久川さんには給付型奨学金で大学に通う2人の娘がいる。自身は乳がん治療で体力が落ち、フルタイムで働けない状況にあるが、めいの挑戦を応援したいとクラファンを立ち上げた。「経済的な問題を誰にも言えず、卒業を諦める学生は他にもいると思う。苦労している学生を支える制度をつくり、分かりやすく伝えてほしい」と願う。
クラウドファンディングサイトURL:<https://readyfor.jp/projects/anju_gakuhi_shienn>

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