(CNN) アイルランドとフランスで今週、正体不明のドローン(無人機)が沿岸を飛行する事案が新たに2件発生し、調査が進められている。

アイルランドでは1日夜、同国を初めて公式訪問したウクライナのゼレンスキー大統領を乗せた航空機が着陸する直前、首都ダブリン沖合で複数のドローンが飛行しているのが目撃された。

4日夜には、核弾道ミサイル潜水艦が配備されたフランス海軍の基地付近を複数のドローンが飛行した。フランス検察が地元メディアに明らかにした。

欧州各国では9月以降、不可解なドローンの目撃例が相次いでいる。一部のドローンは民間航空の運航を妨害し、飛行場などの軍用施設付近を飛行したドローンもあった。

欧州の当局者は、少なくとも一部の事案にロシアの関与があったとみているが、これまでのところドローンが回収されたり撃墜されたりした例はない。

ロシアのプーチン大統領は以前、欧州で目撃されたドローンにロシア政府が関与しているとの指摘を嘲笑していた。

フランス検察が地元メディアに語ったところによると、北西部ロング島の潜水艦基地付近を飛行したドローンはいずれも撃墜されておらず、操縦者の身元も特定されていないという。

検察は仏AFP通信に対し、現時点で「外国勢力による干渉との関連」は確認されていないと説明。基地の海兵隊がジャマー(電波妨害装置)を使用したと言い添えた。

この潜水艦基地などが位置するフランスのクロゾン半島では、ドローンの飛行は禁じられている。

フランス・ロング島の海軍基地に配備された原子力潜水艦=2016年12月5日/Fred Tanneau/AFP/Getty Images
フランス・ロング島の海軍基地に配備された原子力潜水艦=2016年12月5日/Fred Tanneau/AFP/Getty Images

欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長は最近相次ぐ侵入について、「ハイブリッド戦争」と形容する。

デンマークのフレデリクセン首相は9月、一連の事案に誰が関与しているのか当局は確信を持っていないものの、「少なくとも我々は次のように結論できる。欧州の安全保障を脅かす国は主に一つ、それはロシアだ」と述べていた。

ドローン目撃の多くはバルト三国など欧州諸国の海岸線付近で発生しており、ロシアが船舶をドローンの運用拠点として使用している可能性に懸念が高まっている。

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