インド中銀、0.25%利下げ 流動性の供給拡大

 12月5日 インド準備銀行(RBI、中央銀行)は5日、政策金利であるレポ金利を25ベーシスポイント(bp)引き下げ5.25%とした。写真はRBIのマルホトラ総裁。6月6日、ムンバイで撮影(2025年 ロイター/Francis Mascarenhas)

[ムンバイ 5日 ロイター] – インド準備銀行(中央銀行)は5日、市場の予想通り政策金利であるレポ金利を25ベーシスポイント(bp)引き下げ5.25%とした。銀行部門の流動性を最大160億ドル拡大する措置も講じた。

消費者物価指数(CPI)上昇率が過去最低水準にあり、今後の物価見通しも落ち着いていることから、景気を一段と下支えする大きな余地が生じた。

今回の利下げは、6人で構成する金融政策委員会(MPC)の全会一致で決まった。政策スタンスは「中立」を維持し、今後も利下げ余地があることを示唆した。2025年2月以降の利下げ幅は累計125bp。8月と10月は政策金利を据え置いていた。

マルホトラ中銀総裁は、インド経済が「極めてまれなゴルディロックス(適温)状態」にあると指摘。10月以降、急速なディスインフレが進み、インフレ率が中銀の容認するレンジ下限を下回った一方、成長は依然として堅調だったと述べた。

こうしたマクロ経済環境を踏まえると、成長を支援するための「政策余地」が存在すると指摘した。

エララ証券のエコノミスト、ガリマ・カプール氏は「経済過熱の兆候はない」とし、「インフレは引き続き穏やかに推移するとみられるため、さらに25bpの利下げ余地があると考えている」と述べた。

中銀はまた、流動性の追加と利下げの波及効果促進のため、1兆ルピー(111億4000万ドル)の公開市場操作と50億ドルの為替スワップを実施することも決定した。

中銀の政策発表を受け、インドの指標10年物国債利回りは約5ベーシスポイント(bp)低下し、6.4581%となった。ルピーは0.1%下落し、1ドル=89.87ルピーとなった。指標株価指数はそろって0.1%上昇した。

The multiple line chart shows India's retail inflation, quarterly GDP growth rate and the central bank's repo rate one below the other. Central bank rate was lowered to 5.25% in December meetingThe multiple line chart shows India’s retail inflation, quarterly GDP growth rate and the central bank’s repo rate one below the other. Central bank rate was lowered to 5.25% in December meeting

<力強い成長、低いインフレ率>

中銀は今年の実質国内総生産(GDP)成長率見通しを10月時点の6.8%から7.3%へと引き上げる一方で、インフレ率見通しは2.6%から2.0%へと引き下げた。

インド経済は7─9月期に8.2%と予想を上回る成長率を記録したものの、米国が最大50%の関税を課した影響が幅広い輸出製品や業種に本格的に波及し、今後は成長が鈍化すると見込まれている。

マルホトラ氏は、外部環境の不確実性が成長に対する「下振れリスク」となり得ると指摘した。

10月のCPI上昇率は過去最低の0.25%まで低下しており、今後も低位安定するとみられている。中銀はインフレ率の目標を4%に設定し、上下2%を許容範囲としている。

マルホトラ氏は「基調的なインフレ圧力はさらに低下している」と述べ、物価圧力が「全体的に」弱まっているとの見方を示した。

また、インドの対外セクターはなお耐性があり、海外資金の調達が必要な場合は十分に対応できるだろうと述べた。貿易赤字が拡大し、ドルのフローが停滞するとの懸念から、ルピーは過去最安値に下落している。

ロイターは4日、関係筋の話として、インド中銀がルピー安を容認する方針だと報じた。

マルホトラ氏は、インドの外貨準備高は6862億ドルに上り、11カ月以上の輸入を賄えると述べたが、ルピーについては言及しなかった。

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