ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2025.11.28 15:12

◆クラブ感染事態が性的少数者嫌悪に

コロナ事態とともに急増したオンライン嫌悪で社会的分裂は深まった。2020年の国家人権委員会調査(1~5月、ツイッター、フェイスブック、オンラインコミュニティなどを分析)結果によると、コロナ発生の推移によって特定対象に対する嫌悪が増えた。同年2月、新天地大邱教会での感染者大量発生のニュースが伝えられた。新天地に対する非難は大邱という特定地域全体に対する嫌悪につながった。それまで「大邱」言及量は週平均20万件前後で、否定的な言及は20%台だったが、ニュース報道後、大邱言及量は70万件に増え、「大邱肺炎」など否定的な言及比率は60%を超えた。同年5月、ソウル竜山区(ヨンサング)梨泰院(イテウォン)クラブで集団感染が発生した。当時、性的少数者に対する根拠のない嫌悪言及が以前より88.7%も増えた。

非対面が日常化し、人との接触や交流が減り、一度生じた社会的不信感は簡単にはなくならない。不信感を強める最も大きな要因の一つは怪談やフェイクニュースの拡散だ。ユーチューブやSNSを通して個人が接する情報の量は増え続けている。しかし対面の意思疎通と対話、討論などが減った。非対面手段で多くの情報を受けていると、その出処や真偽を把握する個人の力は大いに弱まった。「情報(Information)」と「伝染病(Epidemic)」の合成語「インフォデミック(Infodemic)」という言葉も生まれた。誤った情報があたかも伝染病のように急速に広がり、社会的な混乱と被害をもたらす現象だ。

コロナ事態を経験しながら、多くの人々が対面活動や社会的結合がなくても自主的で主体的な生活が可能だという事実も知った。特に過去の集団的協力の経験が薄い若者世代でこの傾向が強く表れた。こうしたトレンドは従来の社会秩序、組織の原理と強く衝突した。世代、組織文化をめぐる論争が生じた。若者世代を自分の便益だけを追求する社会性欠乏世代と断定する見方も出てきた。しかしこれは若者世代のこれまでの経験を正しく理解せずに生じた偏見という省察もあった。

コロナパンデミックは人間の尊厳性、共同体の価値、働き方全般について我々全員に根本的な質問を投げかけた。次にまたパンデミックが発生すれば我々はどれほど危機をうまく克服できるだろうか。AIやバイオなど技術的の力量を高めることほど、互いに連結して支え合う社会的な力を強化することが解決策の核心ではないだろうか。

ク・ジョンウ/成均館大社会学科教授

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