
写真はウクライナのシビハ外相。ベルギー・ブリュッセルの北大西洋条約機構(NATO)本部で3日撮影。REUTERS/Yves Herman
[ウィーン 4日 ロイター] – ウクライナのシビハ外相は4日、同国はロシアとの「宥和(ゆうわ)ではなく真の平和」を望んでいるとの考えを改めて示した。欧州安全保障協力機構(OSCE)閣僚理事会で発言した。
シビハ外相は「われわれは、ミュンヘンで未来の世代を裏切った者たちの名前をまだ覚えている。このようなことを二度と繰り返してはならない。原則は揺るぎないものでなければならず、われわれには宥和ではなく真の平和が必要だ」と述べた。
シビハ氏が言及した1938年の「ミュンヘン会談」では、チェコスロバキアのズデーテン地方のドイツへの帰属問題が協議され、英仏伊が独ヒトラー政権の要求を全面的にのむ格好となったが、その後の戦争を防ぐことはできなかった。
シビハ氏は「欧州は過去に不公平な和平協定をあまりにも多く結んできた。それらは全て新たな惨事を招いただけだった」と指摘。和平努力を推し進める米国に感謝の意を示すとともに、ウクライナは「あらゆる機会を活用してこの戦争を終わらせる」と述べた。
こうした中、トランプ米大統領は3日、ロシアのプーチン大統領と米特使の会談は「まずまず良い」協議だったとした上で、ウクライナ和平協議の今後の展開は不透明だと述べた。
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