ドイツから来た(左から)マークさんとベンジャミンさん【写真:Hint-Pot編集部】
日本人が見せる、公共の場での秩序ある振る舞いや思いやりの心は、世界中から高く評価されています。その一方で、訪日外国人が増えるなか、一部の外国人観光客の行動に疑問を抱く声も聞かれるようになりました。ドイツ、ポーランド、アルゼンチンから日本を訪れた3組は、日本のマナーについて、それぞれ異なる視点で語ってくれました。3つの体験談を振り返ります。
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信号を守る姿勢に驚愕
○「日本とは比べ物にならないよ」 ドイツ人が驚愕 「数日で、ようやく1人見たくらい」と興奮した光景とは
3週間の日本旅行を楽しんでいる、ドイツ人のマークさんとベンジャミンさん。日本での体験について尋ねると、マークさんには母国との違いを感じたことがありました。それは、日本人の交通ルールへの姿勢についてです。
「ドイツもルールが多い国なんだけれど、それを人がちゃんと守るかどうかは、日本とは比べ物にならないよ」
そう語るマークさんは、とくに印象的だった場面として、信号待ちの光景を挙げました。
「たとえば信号待ち。車が全然通ってないのに、日本人はみんなちゃんと赤信号で止まっているんだよね。日本に来て何日かして、ようやく1人、赤で渡った人を見たくらい。ふたりで思わず『あ! 渡ったね!』って言っちゃったよ」
ベンジャミンさんも、その光景を思い出しながら笑いました。ふたりの反応は、まるでレアな瞬間に立ち会えたかのよう。それほどまでに、ほとんどの日本人がきちんと交通ルールを守る姿は、とても印象的だったようです。
消費目的だけの旅に違和感
ポーランド出身で現在はイギリスに住んでいるピートさん【写真:Hint-Pot編集部】
○「がっかりしてしまうよ」 ポーランド人が日本で抱いた違和感 「とても残念」に感じた外国人の行動とは
ポーランド出身で、現在はイギリスに住んでいるピートさんは、今回が初訪日です。2週間ほど滞在し、さまざまな場所を歩くなかで、どうしても気になる点があったといいます。
「最近、日本にたくさんの外国人が来ていると思うけれど、ただただ消費目的で来ている人たちが多いことは、とても残念だと感じるんだ。食べ物や買い物……、日本にはもっとたくさんの魅力があるのに、そうなってしまっているのを見ると、がっかりしてしまうよ」
いわゆる“爆買い”のように買い物中心で過ごす姿や、日本のマナーやルールを守らない観光客を目にする場面があったのでしょう。歴史や文化を尊重しながら旅を楽しむピートさんにとって、そうした光景はどうしても気になってしまい、少し残念な思いを抱いたようです。
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