
写真はベネズエラのマドゥロ大統領。12月1日、カラカスで撮影。REUTERS/Leonardo Fernandez Viloria
[1日 ロイター] – ベネズエラのマドゥロ大統領が先月行われたトランプ米大統領との電話会談で制裁解除など一連の要求をしたものの、トランプ氏が拒否したと関係筋4人が明らかにした。また、米国が安全を保証して国外退去するために提示された期限も切れ、マドゥロ氏の選択肢が失われつつあるという。
会談は、米軍による麻薬密輸疑惑船への攻撃や地上軍事作戦の警告など、トランプ氏がベネズエラへの圧力を強める中、11月21日に行われた。
マドゥロ政権はこれまで、あらゆる犯罪容疑を否定しており、米国が石油を含むベネズエラの天然資源を支配するために政権転覆を図っていると主張している。
関係筋3人によると、マドゥロ氏は電話会談で、米国による全ての制裁撤廃と、国際刑事裁判所への提訴を含む完全な法的恩赦が得られるならベネズエラを去る用意があると述べたという。
またマドゥロ氏は、100人以上のベネズエラ高官に対する制裁解除も要求。その多くは人権侵害、麻薬密売、汚職の疑いで制裁対象になっている。関係者2人によると、マドゥロ氏はロドリゲス副大統領に暫定政府の運営を要請したという。
電話会談は15分足らずで、トランプ氏はマドゥロ氏の大半の要求を拒否したが、マドゥロ氏に家族と共にベネズエラを離れる1週間の猶予があると通告。その期限が先月28日に切れたことから、トランプ氏は29日にベネズエラの領空閉鎖を宣言したという。
トランプ氏は30日にマドゥロ氏と会談したことを確認したが、詳細は明らかにしなかった。ホワイトハウスは詳しい説明をしておらず、ベネズエラ情報省はコメント要請に応じていない。
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