ウクライナ和平計画を巡り11月30日に米フロリダ州で行われた米当局者とウクライナ代表団の協議は、トランプ米大統領が戦争終結へと強い圧力をかける中でも、事態の打開にはつながらなかった。米当局者によれば、ウィトコフ米特使は12月1日にモスクワへ向かう。
ルビオ米国務長官は会談後、記者団に対し、「やるべきことはまだある」と語り、「これはデリケートで、複雑な問題だ」と続けた。会談は4時間以上に及んだ。ウクライナ交渉団はウメロフ国家安全保障・国防会議書記が率いた。
フロリダ州ハランデールビーチで開かれた協議には米国側はルビオ氏とウィトコフ氏、トランプ氏の娘婿ジャレッド・クシュナー氏も出席した。ウィトコフ氏は今週、米代表団を率いてロシアで協議する予定で、ウクライナにとっては、訪ロ前にウィトコフ氏を説得する最後の機会だった可能性が高い。
関係者によると、両者は19項目に絞り込まれたウクライナ和平案を精査しながら、停戦の可能な条件や、ザポリージャ州でロシアが占拠する原子力発電所の状況について協議したという。
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非公開で行われた交渉に詳しい複数の関係者は匿名を条件に、今後の展開はウィトコフ氏のモスクワでの会談と、和平案に対するロシアのプーチン大統領の反応に大きく左右され、次のステップはその後のフォローアップ会議で決まる見通しだと述べた。
ウクライナのゼレンスキー大統領は1日、和平計画を協議するためパリを訪れ、フランスのマクロン大統領と会談する予定だ。ゼレンスキー氏は、ウクライナの「主権と国益」を確保するため、あらゆる問題を率直に議論する「建設的なダイナミズム」が重要だと述べた。
ゼレンスキー氏はX(旧ツイッター)への投稿で、 「戦争終結に向けた具体的な措置の策定にこれほど多大な時間を割く米国やトランプ大統領のチーム、そして大統領に感謝する」と述べ、「われわれは引き続き取り組んでいく」とした。
原題:US Says Ukraine Talks Productive as Witkoff Heads to Russia (2)
(抜粋)
— 取材協力 Daryna Krasnolutska, Tony Czuczka, Alberto Nardelli and Patrick Donahue

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