(CNN) ロシアがウクライナに対し、過去1カ月で最大規模の空爆を実施し、少なくとも3人が死亡した。ウクライナのゼレンスキー大統領が29日に明らかにした。ウクライナ代表団は和平協議をめぐり、米国を訪問する。

米国のトランプ大統領が提示したロシアとウクライナとの「和平案」が当初ロシア寄りの内容だったとしてウクライナに懸念が広がるなか、外交活動が活発化している。

今回の和平協議は、ウメロウ国家安全保障防衛会議書記がウクライナの代表団を率いる。ゼレンスキー大統領は28日、汚職事件で解任されたイエルマーク大統領府長官に代わり、ウメロウ氏を任命した。代表団はスイス・ジュネーブでの協議の進展を踏まえて米国側と話し合いを続けるという。

米ホワイトハウスによれば、米国側はルビオ国務長官、ウィトコフ特使、トランプ氏の娘婿ジャレッド・クシュナー氏らが出席し、週末に米フロリダ州マイアミでウクライナ代表団と会談する。

ゼレンスキー大統領は29日の夜の演説で、今回の協議に向けて米国が「建設的」な姿勢を示しているとしたうえで、「今後数日で、戦争を尊厳ある形で終結させる方法を決定するための具体的な手順を具体化することが可能だ」と述べた。

一方、ロシアは28日夜から29日にかけて、約36発のミサイルと約600機のドローン(無人機)をウクライナに向けて発射した。ゼレンスキー大統領が明らかにした。首都キーウの広い地域で停電が起きている。

ゼレンスキー大統領によれば、ロシア軍による攻撃の主な標的はエネルギー関連施設と民間施設で、住宅では大きな被害と火災が発生した。3人が死亡したほか、数十人が負傷したという。

ウクライナ空軍は29日朝までに、イラン製の無人機「シャヘド」やロシア製の無人機「ゲルベラ」など、大半の飛翔(ひしょう)体を迎撃したと明らかにした。

ウクライナのシビハ外相は29日朝、飛翔体が一般家庭や電力網、重要インフラを直撃したとSNSに投稿した。「とりわけキーウで厳しい夜だった」

ロシアの攻撃を受けたウクライナ首都キーウの様子=29日/Valentyn Ogirenko/Reuters
ロシアの攻撃を受けたウクライナ首都キーウの様子=29日/Valentyn Ogirenko/Reuters

地元当局や警察によると、キーウでは42歳の男性を含む2人が死亡したほか、子ども1人を含む38人が負傷した。キーウ州でも74歳の女性が死亡したという。

CNNの取材班によると、キーウでは29日夜から10時間以上にわたり空襲警報が続き、無人機の音や爆発音が聞こえた。

ロイターが公開した写真では、キーウの高層住宅に救急隊が入ろうとする様子が写っている。建物は多くの窓が割れ、正面の大部分が焦げていた。

ポーランド軍は攻撃を受けて軍用機と防空システムを稼働させた。「こうした行動は予防的な性質のものだ」と説明している。

ウクライナのエネルギー省によると、ロシアの攻撃で60万戸以上が停電した。

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