公開日時 2025年11月30日 05:00

台湾有事発言 中国が非難 外務省 SNSで反論
中国の主張と外務省の投稿

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琉球新報朝刊

 高市早苗首相の台湾有事を巡る国会答弁に対し中国が日本を非難する宣伝戦を繰り広げる中、外務省は交流サイト(SNS)で反論する取り組みを始めた。中国による「日本の治安が悪化」「軍事行動を取る権利がある」との主張に対し、事実関係に基づく説明を相次ぎ投稿。一方、応酬による対立激化を避けるため抑制的な表現にとどめ、発信強化とのバランスに腐心している。
 茂木敏充外相は28日の記者会見で、中国の主張を巡り「事実はどうなのか、しっかり発信する必要がある」と言及。SNSで日本の主張を展開する意義を強調した。
 中国は首相答弁への対抗措置として、14日に国民へ訪日自粛を呼びかけ、理由として日本の治安が悪化し、中国人に対する犯罪も多発していると言及。21日には在日本中国大使館が、国連憲章に「敵国条項」が設けられており、日本などに中国を含む国連創設国が「直接軍事行動を取る権利を有する」とX(旧ツイッター)に投稿した。
 これに対し、外務省は日本国内で中国国籍の人が被害者だった凶悪犯罪の数年分の認知件数を表にしてXに投稿。認知件数が横ばいで推移していると示し、中国の主張に根拠がないと指摘した。「旧敵国条項」に関しては、1995年の国連総会で同条項の早期削除を求める決議が採択され、中国も賛成票を投じたと反論。「死文化した規定が有効であるかのような発信は、国連の判断と相いれない」と訴えた。犯罪件数に関する投稿は29日時点で表示回数が約95万回に上った。
 中国による対日批判は激しい表現が目立つのに対し、外務省の投稿は控えめなのが特徴だ。外務省幹部は「対立をあおり溝を深めれば、国益を害する」として冷静に反論する対応が重要だと説明した。

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