米メモリー大手のマイクロン・テクノロジーが広島工場(広島県東広島市)に新しい製造棟を建設すると日経新聞電子版が29日、報じた。2026年5月に着工し、人工知能(AI)向けの次世代メモリーの出荷を28年ごろに開始するという。

  同紙によると、新棟で生産するのは一時記憶を担うメモリー「DRAM」のなかでも高性能な「広帯域メモリー(HBM)」の次世代品。投資額は1兆5000億円で、経済産業省が最大5000億円を補助するとしている。

Displays at the China International Import Expo

マイクロンのロゴ

Photographer: Qilai Shen/Bloomberg

  日経報道に対して、マイクロンの広報担当者はコメントを控えた。

  マイクロンは13年、経営破綻したエルピーダメモリを買収。伴って取得した広島工場は同社にとって最重要拠点の一つとなっている。

  政府は日本の半導体産業の再興を目指す新たな戦略を打ち出した21年から、これまでに約5兆7000億円の予算を確保してきた。それを原資に、個別の企業によるプロジェクトを支援してきた。マイクロンに対する助成はこれまで最大7745億円を計上、台湾積体電路製造(TSMC)やラピダスなどにも支援している。

  経産省のウェブサイトによると、マイクロンは9月、広島工場の設備増強の助成認定を受けている。次世代DRAMの製品化と安定供給を実現する見込みで、最大助成額は5000億円。

  AIインフラ構築に伴う世界的な需要急増を背景に、デル・テクノロジーズやHPなど複数のテクノロジー企業が、向こう1年間に半導体メモリーの供給不足が生じると警鐘を鳴らしている。

  デルのジェフ・クラーク最高執行責任者(COO)は25日、アナリスト向け電話会見で、HBMやパソコン用チップを含むDRAMのほか、ハードドライブやNANDの供給が厳しくなっていると説明。かつてないコスト上昇に見舞われていると指摘した。

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