(CNN) フランス首都パリにあるルーブル美術館の広報担当者は28日、CNNに対し、欧州域外からの訪問者の入館料を45%値上げする方針を明らかにした。

広報担当者によると、来年1月14日以降、EU(欧州連合)加盟国にアイスランド、リヒテンシュタイン、ノルウェーを加えた欧州経済地域(EEA)外からの訪問者向けの個人チケットを32ユーロ(約5800円)とする。

ガイド付きの団体訪問の場合は、1人あたり28ユーロになる。

ルーブルは世界最多の来館者を集める美術館だ/Antoine Boureau/Hans Lucas/AFP/Getty Images
ルーブルは世界最多の来館者を集める美術館だ/Antoine Boureau/Hans Lucas/AFP/Getty Images

値上げにより年間1500万〜2000万ユーロの追加収入が見込まれ、その資金は「美術館の構造的問題に対処するための近代化と改修」に投じられるという。

ルーブル宮殿は12世紀後半から建設が始まり、数世紀にわたってフランス国王の公邸となってきた。ルイ14世が宮廷をパリ郊外のベルサイユへ移したことで、1793年にルーブル美術館が設立された。

以来、ルーブルは世界最多の来館者を集める美術館となり、パリ観光の文化面の目玉と位置付けられている。

昨年の来館者は870万人。米国からの観光客は全来館者の13%を占め、フランス人に次ぐ多さだった。

しかし、連日押し寄せる大勢の来館者により、長い歴史を持つ建物と職員に大きな負担がかかっている状況だ。

この他の問題としては不適切な警備体制が挙げられる。今年10月19日には、ルーブルへ押し入った4人組が歴史的宝飾品を盗む大胆な白昼の犯行が発生し、警備体制の不備が鮮明になった。

今月6日に公表された仏会計検査院の報告書ではこうした不備に言及。ルーブルの上層部は美術館の安全維持よりも、話題性のある購入や改修プロジェクトを優先してきたと手厳しく批判した。

ただ、EEA外からの訪問者の料金を引き上げる計画自体は窃盗事件以前からあり、今年初めにフランスのダティ文化相が発表していた。

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