職人やプロフェッショナルでなくてもものづくりができ、作ることへのハードルが下がれば、工藝の裾野が広がるのではという思いから、2022年には廃校になった小学校を利用し、木工のシェア工房「ファブビレッジ京北」をオープンした。地産の森林資源を活用し、地域住民が気軽にものづくりができる場を提供するだけでなく、旅で訪れた人も、常駐する木工職人に教わりながら器づくり体験をすることができる。プライベートツアーに申し込んで、ものづくりに関する話に耳を傾けながら工藝の森を散策し、オリジナルの木皿を作るのも、山深い京北ならではの体験となるだろう。

京都 レストラン ヴォーグジャパン

ROOTS 共同代表のツェン・フェイラン宅で飼われている鶏。

工藝の材料となる多様な木々が育つ「工藝の森」の奥には、京北在住の写真家の外山亮介が京北の木材で制作したカメラオブスキュラがある。中を覗くと晴れた日には植栽地の木々が映るこの作品には、長い年月をかけ森を育んだ人々や工藝の匠への畏敬の念が込められている。

組子細工を手がける工房を見学して匠の技に触れたり、築150年の古民家宿泊施設「tehen」でヨガや瞑想などのリトリートを体験したり、バーベキューで地元の野菜やジビエを味わったり、家族連れには京北に暮らす同世代の家族を紹介して親子で遊びながら子育てについて語り合う……。

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ツェンの自宅前に集うメンバーとその家族。茅葺き屋根は葺き替え作業の真っ最中だ。

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