アイテム 1 の 2 写真は２５日、トランプ米大統領との電話会談後に取材に応じる高市首相。首相官邸で撮影。REUTERS/Issei Kato
[1/2]写真は２５日、トランプ米大統領との電話会談後に取材に応じる高市首相。首相官邸で撮影。REUTERS/Issei Kato
［東京 ２５日 ロイター］ – 高市早苗首相は２５日午前、トランプ米大統領と電話で会談した もっと見る 。日中関係が悪化して以降、駐日米大使などは日本側に立つ発言をしてきたが、トランプ氏自身が関与することはこれまでなかった。中国の習近平国家主席がトランプ氏と電話で首脳会談した翌日の動きで、高市氏は「トランプ氏からは私とは極めて親しい友人であり、いつでも電話をしてきてほしいという話があった」と緊密さをアピールした。
会談後に記者団の取材に応じた高市氏によると、電話会談はトランプ氏から申し出があった。日米同盟の強化やインド太平洋地域が直面する情勢や諸課題について幅広く意見交換し、トランプ氏からは日本時間２４日夜に実施した習氏との電話会談を含め、最近の米中関係について説明があったという。高市氏は「「日米間の緊密な連携を確認できた」と語った。
台湾有事を巡る高市氏の国会答弁に中国が猛反発して以降、グラス駐日米大使は「米国は尖閣諸島（中国名：釣魚島）を含め、日本の防衛に全面的にコミットしている」などと交流サイトに投稿。 米国務省のピゴット副報道官も、日本に対する米国の支援は「揺るぎない」と書き込んだ。
高市氏はトランプ氏との会話の内容を明らかにしなかったが、日本政府関係者の間からは「日米首脳が電話したこと自体が重要だ」との受け止めが聞かれた。
一方、中国国営の新華社通信によると、習氏は電話会談でトランプ氏に対し「中国と米国はかつて肩を並べファシズムや軍国主義と戦った。今、第２次世界大戦の成果を守るために連携すべきだ」と伝えた もっと見る
。台湾の「中国への復帰」が戦後国際秩序の重要な構成部分という中国の立場を明確にした。
トランプ氏は習氏との会談後、自身の交流サイトに「われわれと中国との関係は極めて強固だ！」と書き込んだ。ウクライナ紛争や合成麻薬フェンタニル、大豆やその他の農産品などについて話したとする一方、台湾には言及しなかった。
日中関係は高市氏が７日に国会で台湾情勢について「戦艦を使って武力の行使も伴うものであれば、これはどう考えても存立危機事態になり得るケースであると私は考える」などと答弁すると急速に冷え込んだ。中国政府は自国民に日本への渡航自粛を呼びかけ、再開していた日本産海産物輸入の規制を強めた もっと見る 。 さらに２１日、中国の傅聡国連大使はグテレス国連事務総長に書簡を送り、高市氏の発言について日本が台湾問題への「武力介入」をしようとしていると主張 もっと見る
。「中国の核心的利益に公然と挑戦している」とし、「挑発行為や一線を越える行為をやめ、誤った発言を撤回する」よう日本に要求した。 これに対して日本の山崎和之国連大使も２４日、グテレス総長に書簡を送付 もっと見る
。「武力攻撃が発生していないにもかかわらず日本が自衛権を行使するかの如き中国の主張は誤っている」と反論。「台湾をめぐる問題が、対話により平和的に解決されることを期待するというのが、わが国の従来から一貫した立場であることを改めて表明する」とした。 木原稔官房長官は２５日午前の会見で「事実に反する中国側の主張は受け入れられず、日本政府としてしっかりと反論、発信していく必要がある」と述べた もっと見る 。
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