地域経済を支える企業や業界をリードする人々にも新人・若手時代があり、誰もが失敗や苦労を乗り越えてきた。愛媛の経済人に成長のきっかけとなったエピソードなどを語ってもらう「私のスタートライン」。今回は、四国乳業(東温市)の島原𠮷之社長が若手時代を振り返る。愛媛新聞ONLINEでは「駆け出し時代の記憶」と「未来を担う世代へ」の2部構成で、島原さんへのインタビューを一問一答形式でご紹介する。(聞き手・原田茜)

【しまばら・よしゆき】
1956年松山市出身。日本大学農獣医学部畜産学科卒。81年四国乳業に正職員として入社。本社工場長、常勤監査役を経て2021年6月から現職。69歳。

【四国乳業】
県酪農業協同組合連合会や県などが出資し、1968年に設立。本社は東温市南方。四国と関西に5支店・営業所がある。工場は東温市の本社と京都府八幡市の2拠点に構える。「らくれん」は四国乳業製品のブランド名。2025年3月期の売上高は214億円。従業員245人(25年10月現在)。26年4月の採用予定は10人。

 

駆け出し時代の記憶

 

若手時代を振り返る島原さん

四国乳業に入社された理由を教えてください。 大学を卒業した1979年は、第2次オイルショックの影響があり、就職が厳しい時代でした。大学時代は農業先進国の技術を学ぶため、海外農業研修者らが集まる全国組織「国際農友会」に所属していました。卒業したら米国の牧場などへ海外実習に行きたかったんですけど、さまざまな事情があって行けなかった。

 大学からは就職先として食肉会社の営業職を紹介されていて、先輩や同級生は大手企業に就職していましたね。当時の営業職は、肉やハムを積んだ保冷車を自分で運転して取引先を回るルートセールスでした。私は車の運転が嫌いなので、就職せずに愛媛に帰ったんです・・・

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