サウジ、6000億ドルの対米投資に合意 1兆ドルに増額も=トランプ氏

米ホワイトハウスの執務室で行われた会談中に手を取り合うトランプ米大統領とサウジアラビアのムハンマド皇太子。18日撮影。REUTERS/Evelyn Hockstein

[ワシントン 18日 ロイター] – トランプ米大統領は18日、サウジアラビアのムハンマド皇太子をホワイトハウスに迎え、サウジが米国に6000億ドルを投資することで合意したと明らかにした。

トランプ氏は「(サウジが)米国に6000億ドルを投資することに同意してくれたことに感謝したい。彼は私の友人なので、1兆ドルに増やすかもしれない」と述べた。

これに対し、皇太子は投資額を1兆ドルに増やすと応じた。ただ、具体的な内容や時期は明らかになっていない。

サウジは予算超過で遅延に直面している近未来都市構想や2034年ワールドカップ(W杯)のスタジアム建設など、国内で野心的な一連の大規模プロジェクトに多額の支出をしているため、米国向けに1兆ドルの投資を取りまとめるのは困難な見通し。

トランプ大統領はさらに、米国はF35ステルス戦闘機をサウジに売却する方針と表明。両国が「防衛協定で合意した」とも述べた。 サウジへのF35ステルス戦闘機売却については、イスラエル向けと同様の取り決めになるとした。

トランプ氏はまた、2018年のサウジ人記者ジャマル・カショギ氏殺害事件を巡り、ムハンマド皇太子は「何も知らなかった」と述べ、皇太子を擁護した。さらに「客人を困惑させる」質問をしたとして、カショギ氏に関する質問を発した記者を叱責した。

ただ、米情報機関は皇太子がカショギ氏を拘束もしくは殺害する作戦を承認していたと結論付けており、トランプ氏の主張はこれと矛盾する。

ムハンマド皇太子はカショギ氏の死は「痛ましい」としながらも、政府は「適切な捜査手順を全て踏んだ」と説明。「このようなことが起こらないよう、われわれは体制を改善してきた」と述べた。

カショギ氏事件を機に両国の関係は冷え込んでいたが、トランプ氏によるホワイトハウスでの皇太子歓迎は、両国の関係における大きな転換点となった。

トランプ氏はサウジとイスラエルの関係正常化の見通しについて「前向きな回答」を得たと述べた。ただ、ムハンマド皇太子はアブラハム合意への参加は望むものの、イスラエルがパレスチナ国家樹立への道筋を提供しなければならないという条件を堅持する姿勢を明確にした。イスラエルはこれを拒否している。

ホワイトハウスはその後、トランプ大統領がF35戦闘機納入を承認し、サウジが米国製戦車300両の購入に同意したと発表した。

ホワイトハウスによると、両国は「中東全域における抑止力を強化する」戦略防衛協定にも署名した。詳細は明らかにしていない。

両国はまた、民生用の原子力協力に関する交渉の完了に関する共同宣言に署名した。ホワイトハウスはこれについて、長期的な原子力協力の法的基盤を構築するものになるとしている。トランプ氏は先に、民生用の原子力協力で合意する可能性はあるが「急務ではない」と述べた。

ホワイトハウスによると、両国は人工知能(AI)に関する覚書や重要鉱物に関する協力の枠組みにも署名した。

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