
ドイツ銀行のロゴ。2023年3月撮影。REUTERS/Dado Ruvic
[フランクフルト 17日 ロイター] – ドイツ銀行(DBKGn.DE), opens new tabは17日、2028年までの中期経営計画を発表した。収益性の指標である有形自己資本利益率(ROE)を現行の10%超から13%超に高めることや、収益を28年に約370億ユーロ(429億1000万ドル)と50億ユーロ程度拡大することなどが柱。クリスティアン・ゼービング最高経営責任者(CEO)は「守りから攻めに転じる」と述べた。ゼービング氏が主導する中期計画の策定は、19年、22年に続く第3弾となる。収益拡大や利益率を高めていく一環として、費用収益比率(CIR)を現在の目標である65%未満から、28年までに60%未満に引き下げることを目指す。ゼービング氏は「長期ビジョンとしては欧州のチャンピオンになる」と述べた。ドイツ銀のROE目標は、フランスの大手銀行BNPパリバの目標と同水準となる一方、スイスの金融大手UBS(UBSG.S), opens new tabの18%とは開きがある。
ドイツの金融業界を巡っては、世界的な貿易摩擦や信用リスク、高水準の債務、人工知能(AI)への対応といった課題に加え、ドイツ経済の低迷により不確実性は依然高いとの指摘もある。
ゼービング氏は経営不振にあったドイツ銀の経営安定化を実現したものの、一部の投資家からは投資銀行部門への依存度の高さやリテール部門の弱さが指摘されている。現行の中期計画は最終段階にあり、大半のアナリストは掲げられた目標を達成できるとみている。
A line chart of Deutsche Bank shares over the years.
A table of key metrics.
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