英国、難民保護を「一時的」に 永住権取得は20年に長期化

 11月17日 英国政府は難民・亡命政策を大幅に見直すと表明した。写真は9月27日、仏グラブリーヌで撮影(2025年 ロイター/Abdul Saboor)

[ロンドン 15日 ロイター] – 英国政府は難民・亡命政策を大幅に見直すと表明した。難民保護を「一時的」なものとし、永住許可取得までの期間を現行の4倍の20年に延長する。

労働党政権は、フランスから小型ボートで不法入国する移民の取り締まりなどを強化。移民問題を前面に掲げ、支持率が急伸するポピュリスト政党「リフォームUK」に対抗する狙いがある。

政府は、欧州でも特に厳しいとされるデンマークの政策を参考にする方針を表明。人権団体から批判が出ているものの、欧州では反移民感情の高まりを背景に移民の規制が強化されている。

英内務省は15日、一定の亡命申請者に提供している住宅や週次手当などの支援を行う法的義務を撤廃すると発表。働けるのに働かない申請者や法律に違反した申請者が対象になる。

また、難民保護は「一時的なものとし、定期的に見直す。本国が安全と判断されれば取り消す」とした。

マフムード内相はスカイニュースに「英国の制度は欧州の他国との比較で特に寛大だ。英国では5年で事実上自動的に永住が認められる。これを変える」と発言。

さらに、難民認定は2年半ごとに審査し「永住に至るまでの道のりは20年と大幅に長くなる」と述べた。

詳細は17日に公表する。欧州人権条約(ECHR)第8条(家族生活の尊重)を巡る方針も明らかにする。政府はECHRには留まる考えだが、第8条の「解釈を見直したい」としている。

マフムード氏は、一部のケースで第8条が「本来英国に滞在資格のない者の送還を妨げるために利用されている」と主張した。

これに対し、100を超える英国の慈善団体はマフムード氏に書簡を送り「移民のスケープゴート化と、害をもたらすだけの見せかけの政策を終わらせる」よう要請。こうした措置が人種差別や暴力を助長していると警告した。

世論調査では、移民問題が経済を抜いて、有権者の最大の関心事となっている。

デンマークでは亡命申請者に通常2年間の一時在留許可を付与し、期限切れの際には再申請が必要となる。また、本国が安全と判断されれば送還できる。市民権取得までの期間も延長された。

英内務省によると、デンマークでは厳格な政策により亡命申請が40年ぶりの水準に減少し、申請を却下された人の95%が送還された。

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Catarina Demony

Catarina is a UK-based breaking news correspondent. She previously worked as a multimedia journalist in Portugal and Spain, where she covered everything from elections to natural disasters. Catarina has previous experience in TV and local journalism, co-founded a project telling the stories of Portuguese-speakers living in London, edited a youth-led news site and worked for several NGOs. She recently produced a documentary about transatlantic slavery and its legacies in today’s society.

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