中国による米国産大豆の購入が停滞しているもようだ。米中関係の改善を象徴するとされた広範な貿易休戦の発表から約2週間しか経過していない。

  部外秘の情報だとして匿名を条件に話したトレーダーによると、先月下旬に今シーズン初となる中国側の発注が複数あったものの、その後は米国産大豆の輸入が滞っているようだ。現時点で新たな出荷を把握していないという。トランプ政権が主張する規模の大豆を購入するのか不透明感が広がりつつある。

  米中の合意は、インフレや生産コスト上昇による影響を強く受けている米農家の苦境を緩和する重要な一歩と見られている。中国は今季、米国産大豆の購入をほとんど見送り、米農家に打撃を与える一方、米政府との交渉で有力な交渉カードを握ってきた。

中国の大豆備蓄が拡大 | ブラジル産大豆の大量流入で供給ショックも吸収

 

 

  米政府は、中国が年内に1200万トンの米国産大豆を購入し、その後3年間は年2500万トンを買い入れることで合意したと発表。しかし、中国は具体的な数量を確認しておらず、これまでに米国産大豆への関税を引き下げ、CHSを含む3社からの輸入禁止を解除するなど、相互の緊張緩和を示す措置にとどまっている。

  ストーンXグループの農業ブローカー、カン・ウェイ・チャン氏は「中国が1200万トンの米国産大豆購入を約束したと報じられているが、業界内では確固とした貿易合意というよりも外交的ジェスチャーと見る向きが多い」と語る。

  中国はここ数カ月、輸入先の多角化を図るため、南米産大豆を大量購入してきた。ラボバンクの穀物・油糧種子担当シニアアナリスト、ビトル・ピストイア氏によれば、米との貿易合意があったとしても、今後数カ月の需要は抑えられる見通しだ。

  業界推計によると、中国の大豆圧搾業者は12~1月の出荷分を一部確保する必要があるものの、主要輸出国ブラジルの新穀が市場に出回るまでの調達量は数百万トンにとどまる見込みで、米政府が達成を期待する今年の購入目標には届かないとみられる。

  さらに、米国産大豆にはなお13%の関税が課されており、搾油コストが高く、商業ベースの中国企業の購入意欲が乏しいとトレーダーは述べた。

原題:China’s Purchases of US Soybeans Stall Despite Trade Truce (2)(抜粋)

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