カナダ連邦予算案、財政赤字が2倍超に拡大 米関税に対処

カナダのシャンパーニュ財務相(中央)。11月4日、オンタリオ州オタワの国会議事堂で撮影。REUTERS/Blair Gable

[オタワ 4日 ロイター] – カナダ連邦政府が4日発表した予算案は、今年度の財政赤字が2倍超に拡大する内容となった。カーニー首相の指揮下で初めての予算案は、米国の関税への対策、国防費の増額、貿易の分散化に多額の支出を盛り込んだ。

予算案では2025/26年度(25年4月-26年3月)の財政赤字は783億カナダドルと、前年度の363億カナダドルから116%増える。それでも赤字幅はエコノミスト予想の下限に近い水準だった。

カナダ経済は構造変化の局面を迎えている。トランプ米大統領が課した一連の関税によって鉄鋼、自動車、木材といった業種は打撃を被り、政府は多額の金融支援に乗り出さざるを得なくなった。同時にカーニー氏は、トランプ氏との融和を図り、政府に想定外の歳入をもたらすはずだったいくつかの税制措置と報復関税を撤回した結果、財政赤字が拡大することになった。

シャンパーニュ財務相は予算案を議会に説明した際、「不確実性の嵐を乗り切るため、我々は帆を下げない。経済的変革の追い風を捉えるため、帆を上げ続ける」と述べた。

シャンパーニュ氏によると、予算案は向こう5年間にわたりインフラ、防衛、住宅、生産性と競争力の向上に2800億カナダドル余りを投資。そのうち26年3月までに約400億カナダドルを投じる。

このうちインフラ投資は1150億カナダドル、生産性向上への投資は1100億カナダドルとなった。

政府は、こうした投資が5000億カナダドル規模の民間資本を解き放つ上で役立つと説明した。

予算案では、財政赤字の国内総生産(GDP)に対する比率は26年3月時点で2.5%と前年度の1.2%から上昇するが、向こう5年間で1.5%にまで下がる見通し。

GDP成長率は25/26年度が1.1%、28/29年度が1.6%と想定している。

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David Ljunggren

Covers Canadian political, economic and general news as well as breaking news across North America, previously based in London and Moscow and a winner of Reuters’ Treasury scoop of the year.

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