「すぐ止めない親」が子どもの力を伸ばす!
子ども同士のトラブルは、親にとって心配のタネ。でも、フランスではそれを「自分で考え、解決する練習」として見守るケースが多いのだそうです。
そこで今回は、3人の子どもたちとフランス人の夫と暮らすロッコさんが、完璧主義だった自分を手放し、フランスで見つけた「賢く手を抜きながら優雅に暮らす方法」を、撮り下ろし写真とともに紹介する書籍『フランス人はママを理由に諦めない』(扶桑社)を一部抜粋してご紹介。
すぐに口を出す前に、少しだけ待ってみる。そんなフランスのママ達の子育ての姿勢に、子どもの“生きる力”を育てるヒントが隠れていました。
子どものトラブルは、成長のチャンスに
「親が子を見守る」ことについて、改めて考えさせられる機会が何度かありました。そのきっかけのひとつは、息子が幼稚園児だった頃の出来事。ある日、「かっこいい木の棒」をめぐって、「これはぼくたちの!」「先に見つけたのはこっちだ!」と小さな言い争いが起こりました。思わず止めに入ろうとした私に対し、隣にいたフランス人ママは微笑みながら、子どもたちにこう語りかけたのです。「あなたたちは、こういう問題を解決するために幼稚園で勉強しているから大丈夫よね?」。そして私に向かって「子どもを信じて見守れば大丈夫ですよ」と言いました。その言葉通り、少し離れた場所から子どもたちを見守っていると、彼らは大人の手助けなしで解決策を見つけ、けんかを終えることができたのです。
この経験から、「子ども同士のトラブルを、すぐに解決すべき“問題”と捉えるのか、“学びの機会”としてあえて見守るのか」という視点の違いを考えさせられました。私が子どもの頃は親が近くで見守り、「順番だよ」「それはお友だちのだよ」と声をかける前者の場面が多く見られたような気がします。
一方フランスでは、子どもが自ら考え、解決しようとする姿を見守る後者のケースが多いです。多少のぶつかり合いは、社会で生きていくための「小さな練習」。もちろん、すべてを子どもに任せるわけではなく、危険な場面や行きすぎた状況には大人が介入します。それでも、「まずは子どもにやらせてみる」「失敗も含めて経験させる」姿勢には、学ぶ点があるなと感じました。
以来、子どもが外遊びをする際は、この考えを意識するようになりました。あの日のフランス人ママの言葉、そして短いやりとりから、「子どもたちは未熟だけれど決して無力ではないこと」、そして「信じて見守ることで、子ども自身が困難を乗り越える力を身につけること」を教えてもらったのです。
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子どもの意見はポジティブに受け取る

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