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Bloomberg

掲載日

2025年11月5日

この問題に詳しい関係者によれば、スイスの著名な経営幹部や実業家らが、米国が同国に課した関税の引き下げを求め、ドナルド・トランプ大統領に直接働きかけたという。

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関係者によると、パートナーズ・グループの創業者である億万長者らに加え、時計メーカー・ロレックスの最高経営責任者(CEO)もこのグループに名を連ねていた。関係者は会合の詳細を語るにあたり、匿名を条件とした。

政府はこの動きを把握していたとしているが、今回の行動には、トランプ氏が今夏、先進国で最高となる39%の関税をスイスに課したことに対する企業側の不満がにじむ面もある。その後、政府はこの問題で米国と定期的に協議を続けているものの、これまでのところ目立った進展はほとんど伝えられていない。カリン・ケラー=ズッター大統領は先月末、交渉の期限設定は避けた。

火曜日には、経営幹部らのグループがトランプ氏および米政権と直接会談した。トランプ氏はソーシャルメディアへの投稿で、「スイスの高位の代表者ら」と会い、通商問題について協議したと述べたが、関係者の氏名は明らかにしなかった。ロレックスとパートナーズ・グループはコメントを控えた。

スイス政府は、誰が参加したかの詳細は明らかにせず、関与の公表は参加者自身の判断に委ねるとした。

経済省の広報担当者はメールで、「これはスイスのビジネスリーダーによる民間のイニシアチブであり、その準備には経済国家事務局(SECO)の支援があったが、連邦理事会の関与とは独立して行われている」と述べた。

関税の膠着状態が早期に解消されることを望む他のスイス企業も、直接外交への関与を検討しているという。関係者によれば、彼らは当面は傍観しているものの、企業としての働きかけに加わることの是非をめぐり、助言者に相談している。

トランプ氏は自身のソーシャルメディアへの投稿で、スイス政府関係者と米通商代表のジャミソン・グリア氏との間でさらなる協議が行われると述べ、会合の出席者らに「よくやった」と賛辞を送った。

スイス経済省は「関係企業の取り組みを歓迎する」としながらも、交渉の主導権は引き続き政府にあるとした。声明によれば、ギー・パルメリン経済相はグリア氏を含む米当局と定期的に連絡を取り合っている。

ただ、経済界のリーダーらは、自らのイニシアチブで事態を一歩前に進め、8月の39%という衝撃的な発表に至ったそれまでの交渉の惨憺たる結果を踏まえ、スイスがホワイトハウス――そしてトランプ氏――とより良好な関係を築けるよう後押ししたいと期待している可能性がある。
 

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