中国の習近平国家主席は1日、韓国の李在明大統領と会談した。近年、米国との関係を深めてきた韓国だが、両首脳は関係の再構築を目指している。

  会談は韓国・慶州で開かれているアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の傍らで午後に始まった。両首脳はそれぞれトランプ米大統領とも個別に会談している。米韓首脳会談では貿易・投資で合意に達した。

  代表取材によると、李氏は会談の冒頭、「地域の平和と安定の重要性はいくら強調してもしすぎることはない。前向きなパートナーシップを発展させるために取り組んでいく」と述べた。

  一方、習氏は両国は切り離すことができない隣国であり、中国は意思疎通と協力を一層深める用意があると語ったという。

 

South Korea APEC

韓国・慶州で開催されたAPEC首脳会議に出席した習近平氏(左)と李在明氏(11月1日)

出典:聯合ニュース/AP Photo

  習主席の訪韓は11年ぶりで、李氏の大統領就任後初の会談となった。尹錫悦前大統領が北朝鮮の脅威に対抗するため、日米両国との防衛・経済関係強化を優先していたのに対し、李氏は米中対立が激化する中でもどちらか一方に偏らないバランス外交を目指している。

  中韓の経済・貿易関係は近年弱まっている。韓国企業は中国市場で、米国のミサイル防衛システム配備を巡る摩擦の余波や、中国企業との競争激化に直面している。中国が最近、韓国の造船大手ハンファオーシャンの米子会社に制裁を科したことで、緊張は再び高まった。

  李氏はこの日、「韓国と中国の関係は表面的には大きな問題がないように見えるが、実際には完全に正常化ないし回復したとは言い難い」と述べていた。ただ、韓国大統領府はその後、会談について、両国関係の「完全回復」に向け順調なことを示すものだと表明した。

原題:Xi Holds Talks With Lee on First South Korea Visit in 11 Years(抜粋)

— 取材協力 Myungshin Cho and Josh Xiao

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