山梨県北杜市の山林で、届け出がないまま盛り土が行われ、県が業者を指導したことが関係者への取材で分かりました。

 静岡県熱海市の盛り土崩落を受けた法改正後、県が山林の盛土に関する指導をしたのは初めてです。

 問題となっているのは、北杜市明野町の山林です。

 関係者によりますと、盛土規制法の規定で、この土地に1m以上の盛土をする場合には届け出が必要となりますが、問題の土地は無届け状態で盛土が行われていました。

 住民が土砂の搬入に気づいて通報し、県や市が業者に聞き取り調査を行い、無届け状態が分かったということです。

 県などは業者に対し搬入を中止して、届出書の提出を行うよう口頭で指導しましたが、その後も土砂の搬入が確認されたということです。

 県は改めて文書で指導を行い、業者は届出書の提出に応じる構えだということです。

 盛土規正法は2021年の大雨で静岡県熱海市の山林に積み上げられた盛土が崩落し、28人が死亡した土石流災害を受けて、おととし改正されました。

 県と甲府市は今年4月に県内全域を規制区域に定め、規制を開始しています。

 法改正後、山林の盛り土に関する県の指導は初めてだということです。

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