トランプ米大統領は29日、訪日を終え、アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議が開かれる韓国に入る。トランプ氏は韓国の李在明大統領と貿易合意の中心となる韓国による3500億ドル(約53兆2500億円)規模の対米投資について協議する。

  韓国は、トランプ氏によるアジア3カ国歴訪の最終目的地となる。李氏との会談後、トランプ氏は30日には中国の習近平国家主席と会談する予定だ。APEC首脳会議は韓国南部の慶州で開催される。

  ホワイトハウスは、アジアの主要な同盟国と経済・軍事に関する一連の発表・署名を通じて、政権の勢いに弾みを付けようとしてきた。ただ、韓国との関係では、そうした狙いを具体的な成果に結び付ける難しさが浮き彫りになっている。

  米韓は7月に暫定的な貿易合意を発表したものの、両国間の交渉はその後も数カ月にわたり続いている。韓国が約束した投資の構成など、重要な論点は未解決のままだ。

US President Donald Trump Arrives in Japan

トランプ大統領(27日・羽田空港)

Photographer: David Mareuil/Anadolu Agency/Bloomberg

  

  米国と日本は9月上旬に同様の対米投資に関する覚書を結び、今月28日には検討中の一部プロジェクトについて初期段階の詳細を公表した。これに伴い韓国は相対的に消極的な同盟国のように映り、自動車メーカーは関税面で日本勢に比べ不利な立場に置かれることになる。

  韓国は、直接投資や融資、保証を組み合わせたパッケージを構想しているのに対し、トランプ氏は韓国が「前払い」で投資を実施すべきだと重ねて主張している。

  李氏は24日に行われたインタビューで、両国には依然として大きな隔たりがあると指摘。「投資方法、金額、投資時期、投資に伴う損失負担、利益の配分など、これら全てが依然として争点だ」と述べた。

  一方で米国側は、対立を目立たせないようにするスタンスだ。ベッセント財務長官は27日、記者団に対し交渉について「非常に近い」と語った一方、トランプ氏の訪韓中に最終合意はまとまらないだろうと認めている。

  トランプ氏と米通商代表部(USTR)のグリア代表は、造船分野で予定されている発表を両国が合意に近づいている裏付けとしている。グリア氏は、「韓国は、これまで以上に米国の造船業に投資する素晴らしい計画を有している」とし、「率直に言えば、韓国の対米投資をどのように最も良い形で実施するかについて話し合っているところだ」と述べた。

  対米投資の約束は、米韓のより包括的な貿易協定の中核となる。この協定では韓国からの輸入品に対する米関税に15%の上限を設定している。

  ただ合意に達しない場合、韓国の自動車・自動車部品メーカーは、対米輸出に課される関税は15%ではなく25%に維持される。日本の競合に比べ不利な立場に置かれることになる。合意の遅れは、韓国の内容が日本に比べより詳細なものになっている可能性を示唆している。

General Views of Gyeongju Ahead of APEC Summit

APECのCEOサミットに合わせて開催されたK-テック・ショーケース展示会(28日・韓国・慶州)

Photographer: SeongJoon Cho/Bloomberg

原題:Trump Heads to South Korea With Pivotal Trade Questions Looming(抜粋)

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