ドイツ政府はドイツテレコムなど通信各社に公的資金を支払い、中国の華為技術(ファーウェイ)製の機器を交換させることを検討している。事情に詳しい関係者が明らかにした。

  政府は安全保障上の懸念からファーウェイ製機器を撤去するよう呼び掛けてきたが、通信各社はこれに抵抗していた。今回の案は事実上の公的資金による通信網刷新で、欧州の多くの国よりも劣るドイツのデジタルインフラに対する支出は膨らむことになる。

  内部の協議内容だとして匿名を要請した関係者によると、政府の要求が短期間での交換なのか段階的な交換なのかは明らかでなく、政府が支出する額も依然協議中だという。ドイツ国内にあるファーウェイ製機器の交換費用は20億ユーロ(約3560億円)を超えるだろうと、関係者の1人は述べた。

  関係者数人によると、政府が防衛・インフラ用資金を利用し、通信各社に補償する案などが協議されている。協議は継続中で詳細は変わる可能性があり、何らかの合意が成立するとしてもその時期は定かではないと、関係者は付け加えた。

  ドイツ首相府、財務省の報道官はそれぞれ、内務省に問い合わせるよう求めた。内務省の報道官は、そのような検討は関知していないと回答した。

  ドイツテレコムはファーウェイ製機器の交換費用を公的資金で賄うという構想についてコメントを控え、「臆測には加わらない」との立場を表明。また、ドイツの通信3社は2024年7月に中国通信機器メーカーの対処について政府と拘束力のある契約を結んでおり、この取り決めが依然として有効だと説明した。

  ドイツで通信網を運営するボーダフォン、テレフォニカの2社はコメントを避けた。ファーウェイからはコメントの要請に返答がなかった。

原題:Germany Weighs Paying Deutsche Telekom to Replace Huawei Gear(抜粋)

— 取材協力 Clara Hernanz Lizarraga

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