G7エネルギー・環境相会合、重要鉱物の供給確保が焦点=カナダ天然資源相

 カナダのホジソン天然資源相(写真)は28日のインタビューで、同国のトロントで30―31日に開催される主要7カ国(G7)エネルギー・環境相会合で、重要鉱物の供給確保に焦点を当てることを明らかにした。5月29日、オタワで撮影(2025年 ロイター/Blair Gable)

[トロント 28日 ロイター] – カナダのホジソン天然資源相は28日のインタビューで、同国のトロントで30―31日に開催される主要7カ国(G7)エネルギー・環境相会合で、重要鉱物の供給確保に焦点を当てることを明らかにした。日本を除くG7諸国は、希土類磁石から電池用金属に至るまでの幅広い重要鉱物の調達で中国に大きく、または完全に依存している。

ホジソン氏は、G7の会合では重要鉱物を確保するために「複数の手段に資金を提供するという確固たる約束へと、協議を超えて多くの事例が見られるようになるだろう」と述べた。G7関係者は今年、米中西部シカゴでの会合で重要鉱物の国内生産を促進するため、米国が最近導入した政府補助金による最低価格設定について協議していた。

カナダは産出された重要鉱物を、特定の買い手があらかじめ決められた価格で買い取ることを約束する金融取引「オフテイク契約」の締結も目指している。

ホジソン氏は、31日には「サプライチェーン(供給網)とエネルギー供給を確保するための多国間アプローチが機能していることを示す、いくつかの具体的な発表があるだろう」との見通しを示した。カナダはニッケルや銅、コバルトなどいくつかの重要金属を生産している。

G7では重要鉱物の備蓄や、新たな採掘・加工事業への投資に関する発表があることも明らかにした。

トランプ米大統領は今週、カナダから輸入する鉄鋼やアルミニウム、自動車への関税を巡る同国との協議を打ち切った。ホジソン氏は両国が貿易に関する最終的な合意の一環として、カナダ西部アルバータ州で採取した原油を米国側へ運ぶ石油パイプライン「キーストーンXL」の計画復活についても協議を続けてきたと指摘。ただ、両国の協議再開時期は不明だとして「米国側の話し合いの準備が整えば、私たちも話し合いの準備は整っている」と強調した。

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Divya Rajagopal

Divya Rajagopal reports on Canada mining sector, where she covers breaking news on critical minerals deals, takeovers and mergers in the mining sector and how miners deal with climate change and ESG imperatives. Divya previously worked as a financial journalist with Economic Times and CNBC TV18 based out of India. She holds a Masters in Global Affairs from the University of Toronto and a Masters in Technology and Social Change from Lund University, Sweden.

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