Ifo経済研究所が27日発表したドイツの企業景況感指数で、10月の期待指数は91.6となり、2022年以来の水準となった。9月の改定値89.8から上昇した。ブルームバーグがまとめた市場予想中央値は90だった。ドイツ経済が2年にわたる縮小から、ついに脱却しつつあるとの期待が高まっている。

  現状指数は予想外に低下した。Ifoのフュースト所長は「企業は来年も景気が回復すると期待している。ただ、現在の事業環境はわずかに悪化していると評価された」とコメントした。

  ドイツでは、24日に発表されたHCOB総合購買担当者指数(PMI)速報値も、予想を上回る伸びで、2023年5月以来の高水準を記録した。

  ドイツ経済は2年間にわたり生産が縮小し、2025年にはあるとしてもわずかな成長しか見込まれていない。特に製造業は、規制の煩雑さや米国の高関税といった構造的問題に引き続き苦しんでいる。

  ドイツ連邦銀行(中央銀行)や同国の主要研究機関は今月、メルツ首相の連立政権に対し、経済を強化し、競争力を高め、長期的な成長見通しを引き上げるため、より抜本的な改革を実施しなければならないと呼びかけた。

  ドイツ連邦銀行のナーゲル総裁は、「改革の道を加速する時だ。生産性を再燃させ、成長を促進するためには、政府は断固たる行動を取る必要がある」と語った。

原題:German Business Confidence Jumps to Highest Level Since 2022 (抜粋)

— 取材協力 Harumi Ichikura, Joel Rinneby and Kristian Siedenburg

(詳細を加え更新します)

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