アルゼンチン中間選挙、ミレイ大統領のLLAが勝利=報道

アルゼンチンで10月26日、議会中間選挙が行われ、地元メディアによると、ミレイ大統領が率いる「自由の前進党(LLA)」の勝利が確実になったと報じた。写真はミレイ大統領が投票する様子。ブエノスアイレスで撮影(2025年 ロイター/Cristina Sille)

[ブエノスアイレス 26日 ロイター] – アルゼンチンで26日、議会中間選挙が行われ、ミレイ大統領が率いる「自由の前進(LLA)」が勝利した。厳しい財政緊縮策に対する不満の中でも抜本的な経済改革が支持された形で、政権にとって追い風となった。

選挙結果はここ数週間にわたり支持率が低迷していたミレイ氏に安堵(あんど)をもたらすと同時に、トランプ米大統領にとっても朗報になるとみられる。トランプ政権はアルゼンチンへの財政支援を表明したが、支援の実施はミレイ氏率いる与党が中間選挙で勝利することが前提になるとしていた。

アナリストらは与党の議席が予想を上回ったことについて、時には痛みを伴いながらも大幅なインフレ抑制に成功したミレイ氏の政策が放棄された場合、経済が再び混乱するのではないかという国民の懸念を反映した可能性があると指摘した。

ミレイ氏はブエノスアイレスで支持者を前に演説し、「国民は失敗のモデルに戻りたくないという意思を示した」と述べた。

公式結果によると、LLAは野党・正義党(ペロン党)が長年地盤としてきたブエノスアイレス州で得票率41.5%を記録。ペロン党連合の40.8%を上回り、9月に同州の議会選挙で大敗したミレイ氏の政党にとって大きな逆転劇となった。

全国ではLLAが下院64議席を獲得。改選前の37から議席を増やした。

中間選挙では下院の約半数に当たる127議席と上院の3分の1に当たる24議席が改選対象となった。

世論調査会社アルゼンチン・ズバン・コルドバの代表グスタボ・コルドバ氏はLLAの結果に驚いたとした上で、「多くの人が政府にもう一度チャンスを与える意思を示した」と述べた。

同氏はまた、大統領の拒否権発動を議会が覆すのを防ぐために必要な下院議席の3分の1を与党が確保したようだと述べた。

リスクコンサルティング会社ホライゾン・エンゲージの米州担当ディレクター、マルセロ・ガルシア氏は「最も楽観的なミレイ氏支持者らの期待をも上回る結果だ」とし、「ミレイ氏は議会で大統領令や拒否権を容易に維持できるようになるだろう」と述べた。

ミレイ氏は演説で「基本的合意に達することができる他党の下院・上院議員が数十人いる」と述べ、協力関係拡大への意欲を示した。

私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab

WACOCA: People, Life, Style.