中国軍のミサイル爆撃機、台湾付近で訓練=国営テレビ

中国国営テレビは10月26日夜、中国人民解放軍のミサイル爆撃機「H―6K」が最近台湾付近を隊列飛行し、「対応訓練」を実施したと報じた。2022年8月撮影のイメージ写真(2025年 ロイター/Dado Ruvic/Illustration)

[北京 27日 ロイター] – 中国国営テレビは26日夜、中国人民解放軍のミサイル爆撃機「H―6K」が最近台湾付近を隊列飛行し、「対応訓練」を実施したと報じた。トランプ米大統領と中国の習近平国家主席の韓国での首脳会談を数日後に控えて明らかになった。

中国が自国領土だと主張している台湾では、中国の戦闘機や軍艦が周辺の空域や海域で毎日展開している。台湾国防部(国防省)は、最近特段の異常活動があったとは報告していない。

中国国営テレビの軍事チャンネルの微博(ウェイボ)アカウントは、日付を明記しない最近、人民解放軍東部戦区が台湾付近で戦闘指向型訓練を実施し、海上封鎖や爆撃の正確性などの能力を検証したと伝えた。「複数のJ―10戦闘機が隊列を組んで指定目標空域へ飛行し、複数のH―6K爆撃機が台湾島周辺の海域・空域へ展開して模擬衝突訓練を実施した」としたが、具体的な場所は明示しなかった。

国営テレビは「具体的な行動を通じて国家の主権と領土の完全性を守り、数億人の人々の平和と幸福を守ることは私たちの厳粛な責務である」とも主張。爆弾が投下される映像も含まれ、人民解放軍空軍の将校が「台湾の海岸がはっきりと確認できる」と語る場面もあった。ただ、映像からは陸地が見えるかどうかは確認できない。

H―6Kは人民解放軍の戦略爆撃機で、核兵器を搭載することも可能だ。

中国国防省はコメント要請に即座には応じなかった。台湾国防部も直ちにはコメントしなかった。

台湾は、中国には台湾を代表する権利はないと表明しており、数十年間にわたって米国から非公式に強力な支援を受けてきた。米国は台湾と正式な外交関係はないものの、法律により台湾に自衛手段を提供する義務を負っている。

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