『Ghost of Yōtei』の米国での売り上げは、前作『Ghost of Tsushima』と同程度であることが市場データから判明した。
Circanaのマット・ピスカテラは、本作の米国における商業的な実績を裏打ちするデータを示し、「まったく問題ない。素晴らしいと言えるほどでもないが、悪くもない」とした。
これは、パンデミックの影響でロックダウン中だった2020年7月にPS4で発売された大ヒット作『Ghost of Tsushima』と比較してのコメントだ。
それから5年が経過した今、『Ghost of Yōtei』はドル売上高で『Ghost of Tsushima』と同程度の成績を記録した。これは販売本数ではなく、収益に関しての話だ。米国における『Ghost of Yōtei』の発売週の販売本数は『Ghost of Tsushima』と比べて1桁台半ばの減少率となっており、わずかに少ないが、ドル売上高は同じく1桁台半ばの増加率となっているようだ。『Ghost of Yōtei』の平均単価は『Ghost of Tsushima』の発売週よりも約12%高くなっている。「つまり、実質的には横ばいだ」とピスカテラは述べている。
ピスカテラが指摘するように、比較する際に重要な背景を理解しておかなければならない。「2020年7月は誰もが家にこもっていて、ゲームのプレイヤー人口とエンゲージメント率が急上昇した」とピスカテラは言う。「当時、PS4の普及率は今日のPS5の普及率より約20%高かった」
「これを見て、あらゆる要因を考慮すると“まずまず”と”素晴らしい”の間くらいの売れ行きだと感じた」とピスカテラは続けた。「でも、今はまだ時期尚早だ」
商業的な実績に関して『Ghost of Yōtei』の真の試金石となるのは、今後数週間、数カ月でどのように推移していくかという点だ。ただ、ソニーの社内目標は公になっていない。期待に届かないかもしれないし、それなりにいい成績かもしれない。あるいは、同社の期待を上回る可能性もある。『Ghost of Tsushima』は2024年9月の時点で1300万本以上を販売して大きく成功したため、『Ghost of Yōtei』が超えるべきハードルは高い。
「いずれにせよ、米国ではまったく問題ない売れ行きだ」とピスカテラは結論付けた。「素晴らしいと言えるほどでもないが、悪くもない」
なお、欧州でも同様の状況であるようで、『Ghost of Yōtei』の初動の売り上げは『Ghost of Tsushima』と同等となった。The Game Businessは、『Ghost of Yōtei』が2023年10月に発売された『Marvel’s Spider-Man 2』以来、PlayStationのファーストパーティータイトルとしては最大のローンチとなったと指摘している。なお、2024年2月にPS5とPCで発売された『HELLDIVERS 2』は、当初は問題が多かったものの12週間でなんと1200万本を販売し、依然としてPlayStation Studiosのゲームの中で史上最速ペースの売り上げを記録した作品となっている。
サッカーパンチプロダクションズの次の展開については、同スタジオの共同創設者であるブライアン・フレミングがVGCに対し、『Ghost of Yōtei』の協力型マルチプレイモード「Legends」を2026年にリリースしたのちに次のプロジェクトを決めると語っている。だが、比較的少人数で構成された同スタジオから立て続けにゲームが登場することは期待しないでほしいという。一度に1本というのがサッカーパンチのスタイルだそうだ。

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