(CNN) ウクライナの首都キーウで26日未明、ロシア軍の空爆を受けて住宅高層ビルが破壊され、少なくとも3人が死亡した。ウクライナ当局が明らかにした。死者が出た攻撃は24時間以内で2度目。これより前、ウクライナのゼレンスキー大統領は、地対空ミサイル「パトリオット」の追加供与を改めて求めていた。

キーウのクリチコ市長はSNSで「負傷者はすでに29人に上っており、そのうち6人は子どもだ。最年少は4歳」と明らかにした。

9階建て住宅で火災が発生し、上層階から13人が救助された。

また、16階建ての高層住宅には無人機(ドローン)が命中し、1階から9階までの窓ガラスが粉々になった。さらに別のドローンが高層ビルに衝突したが、消防当局によると火災は起きなかったという。

キーウの軍政当局によれば、全員が医療支援を受けており、数人が入院しているという。

ロシア軍の攻撃を受けた現場に出動した救急隊=25日/State Emergency Service of Ukraine
ロシア軍の攻撃を受けた現場に出動した救急隊=25日/State Emergency Service of Ukraine

空襲警報は首都と周辺地域で約1時間半続いた後、26日未明に解除された。攻撃の規模や被害の詳細はすぐには明らかになっていない。クリチコ市長は、ビルが直接攻撃を受けたのか、迎撃した兵器の破片で被害を受けたのかは明言しなかった。

ロシアのソビャニン・モスクワ市長は26日、ロシアの防空システムが首都に向かっていた無人機1機を破壊したと明らかにした。

クレムリン(ロシア大統領府)は26日、ロシアのプーチン大統領が司令所を訪れ、ゲラシモフ参謀総長と会談したと発表した。声明によれば、プーチン氏は戦況について詳細な報告を受けたという。

ウクライナは連夜の大規模なロシアによるミサイルや無人機の攻撃に対抗するため、同盟国からの武器供給を継続的に必要としている。

25日の空爆では少なくとも4人が死亡し、ゼレンスキー大統領は「この恐怖から都市を守るため」さらなるパトリオットシステムの供与を求めていた。

米国のトランプ大統領はロシアとウクライナの和平合意を模索しているが、これまでのところ大きな進展はない。

マレーシア訪問に向け専用機「エアフォースワン」で移動中、トランプ氏は、プーチン氏との会談の予定は当面ないと語り、会談は和平が実現可能になるまで待つ必要があるとの認識を示した。

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