
スターマー英首相は、欧州のウクライナ支援国首脳らとの「有志連合」会合をロンドンで主催した。同日撮影(2025年 ロイター/Henry Nicholls/Pool via REUTERS)
[ロンドン/キーウ 24日 ロイター] – スターマー英首相は、欧州のウクライナ支援国首脳らとの「有志連合」会合をロンドンで主催した。ロシア産石油・ガスからの依存脱却やウクライナへの長距離ミサイル追加供与など、さまざまな取り組みについて協議する中、欧州首脳らは、ウクライナ支援資金としてロシアの凍結資産を早急に利用する必要があるとの考えを示した。同会合には、ウクライナのゼレンスキー大統領も出席した。
北大西洋条約機構(NATO)のルッテ事務総長は、トランプ米大統領がウクライナへの長距離巡航ミサイル「トマホーク」供与を依然検討中であると言及。オランダのシューフ首相は、欧州連合(EU)は英米によるロシア石油企業への制裁措置に追随すべきとの考えを示した。
デンマークのフレデリクセン首相は、ロシア資産をどう活用するかについて、クリスマスまでに解決策を見つける必要があるとの見解を示した。
スターマー氏は24日、同会合では、凍結されたロシア資産をウクライナ支援融資の財源として活用する取り組みを早急に進展させなければならないことは「完全に明確」だったと述べた。
こうした中、ゼレンスキー大統領は欧州首脳らに対し、停戦に向けてロシアに交渉圧力をかけるため、ウクライナの長距離兵器能力を増強するよう要請。「(ロシアの)プーチン大統領は、ウクライナへのトマホーク供与の可能性を認識すると直ちに協議再開の用意があると表明した」と述べた。
また、ロシアの全ての石油会社や、ロシアが制裁逃れに利用する「影の船団」、石油ターミナルに制裁を導入し、ロシアの資金供給能力を阻止するよう求めた。
さらに、ウクライナは防空システムを国内で製造する方法を見つける必要があるとの認識も表明。ウクライナ戦争開始以降、同国は兵器生産を増強しており、現在は兵器の約60%を国内で製造しているものの、防空システムとミサイルは依然として西側諸国からの供給に依存している。
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