公開日時 2025年10月24日 05:08更新日時 2025年10月24日 11:27
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三重県庁
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共同通信
スポーツ施設などで性的な意図を持ち正当な理由なくアスリートを撮影する行為を「性暴力」と位置付け、根絶を事業者の努力義務と定めた三重県の条例が24日、県議会本会議で可決、成立した。県によるとアスリート盗撮を性暴力と捉えた条例は全国的に珍しい。27日施行で罰則はない。性暴力と明文化しスポーツ界で相次ぐ被害の防止を狙う。ただ盗撮目的かどうかの判断には難しさもあり、実効性に課題が残りそうだ。
条例は、性犯罪や性的虐待のほか、セクハラやストーカーなども性暴力と定義し、アスリート盗撮とともに根絶を目指すとしている。
「アスリートなどの盗撮」は、学校やスポーツ施設、公共交通機関など不特定多数の人が利用したり出入りしたりする場所で、性的な意図を持って同意や正当な理由なく姿態や部位を撮影する行為と明記。根絶を目指す施策を総合的に策定し実施することを「県の責務」と規定した。
他に努力義務として「事業者の役割」も盛り込んだ。アスリートが所属するチームや大会主催者といった県内で活動する事業者に対し、性暴力の防止や中傷などの二次被害の食い止め、労働環境の整備に努めることを求めた。
盗撮行為を巡っては、性的部位や下着を撮影する「性的姿態撮影罪」が2023年の法改正に伴い新設されたが、アスリートのユニホーム姿の撮影は対象外。衆参両院の法務委員会は、規制の検討を求める付帯決議を採択している。
アスリートの盗撮防止を巡っては福岡県でも類似の条例が制定されている。
アスリート性的画像問題 アスリートが性的な意図によって撮影されたり、画像や動画がインターネットや交流サイト(SNS)に拡散されたりする被害。近年はSNSの普及やカメラの性能向上に伴って被害が深刻化し、対象はトップ選手に限らず中高生や応援するチアリーダーにも広がる。日本オリンピック委員会(JOC)や日本スポーツ協会などは被害撲滅に向け共同声明を発表。「全てのアスリートが競技に集中し、スポーツを心から楽しめる環境を守る」と強調した。情報提供窓口も設けられている。

アスリート盗撮を「性暴力」と位置付けた条例が可決、成立した三重県議会本会議=24日午前
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