(CNN) フランスの首都パリで3年前に少女(12)をレイプ、拷問して殺害した罪に問われていた女が24日、仮釈放なしの無期刑を言い渡されたことが分かった。CNN提携局BFMTVが伝えた。
BFMTVによると、アルジェリア出身のダビア・ベンキレッド被告(27)は少なくとも30年間を刑務所で過ごす必要がある。これはフランスの刑法上最も重い刑で、女性被告に言い渡されたのは初めてだという。
被害者の少女ローラ・ダビエさんの遺体が見つかったのは2022年10月。当時のパリ捜査当局の声明によると、遺体は切断され、集合住宅の共有エリアに置かれたプラスチック製の箱に詰められた状態で発見された。
声明によると、遺体は行方不明の通報からわずか数時間後に発見された。
監視カメラの映像には、事件当日の午後3時15分、ダビエさんがベンキレッド被告と一緒に自宅のアパート内に入る姿が映っていた。それから2時間も経たないうちに、重い荷物を抱えたベンキレッド被告がひとりで建物から出る姿が目撃されたという。
パリ捜査当局の発表によると、ダビエさんの死因は心肺停止で、窒息と頸部(けいぶ)圧迫の兆候があった。
顔や背中を中心に複数の外傷があり、「首には大きな切り傷があったが、ダビエさんの死因を巡る検視官の結論によると、これが死亡につながったわけではない」としている。
ベンキレッド被告は警察の調べに対し、ダビエさんを同じ建物に住んでいた自身の姉の部屋へ連れて行ったと供述した。

パリの裁判所がベンキレッド被告に仮釈放なしの無期刑を宣告したことを受け、ダビエさんの遺族は抱擁を交わした/Frederic Munsch/SIPA/AP
そこで無理矢理シャワーを浴びさせた後、「性的暴行その他の暴力を加えて死に至らしめ」、遺体をプラスチック製の箱に隠したという。
BFMTVによると、ベンキレド被告は24日、法廷で自らの罪を「恐ろしい」と形容し、審理前に許しを請う発言をした。
ダビエさんの兄弟は量刑言い渡し後の声明で、司法の判断に感謝の意を示し、遺族は「今回の対応に満足している」とコメント。母親は「この判断でローラが戻るわけではない」としつつも、量刑を歓迎する考えを示した。

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