EU、対ロシア制裁対象拡大 中国製油所など3事業体追加

欧州連合(EU)は23日付の官報で、対ロシア制裁リストに中国の製油所2社のほか、中国の石油・ガス生産大手、中国石油天然ガス(ペトロチャイナ)が香港に持つ貿易部門を追加したと明らかにした。写真はブリュッセルで7月撮影(2025年 ロイター/Yves Herman)

[ブリュッセル/シンガポール 23日 ロイター] – 欧州連合(EU)は23日付の官報で、対ロシア制裁リストに中国の製油所2社のほか、中国の石油・ガス生産大手、中国石油天然ガス(ペトロチャイナ)(601857.SS), opens new tabが香港に持つ貿易部門を追加したと明らかにした。ロシア産原油の重要な買い手で、ウクライナに侵攻しているロシアに多額の資金を提供しているとしている。

EUが制裁対象とした中国の製油所2社の精製能力は合計で日量60万バレル。中国の精製能力(日量1900万バレル)の約3%を占める。EUが中国企業を制裁対象とするのは今回が初めてではないが、経済的な影響はこれまでで最も大きいと見られる。

EUはペトロチャイナの香港貿易部門について、ロシアによる制裁回避の取り組みに重要な役割を果たしていると指摘。「EUからロシアへの直接輸出が禁止されている物品をロシア国内の事業体向けに輸出している」とした。

中国商務省報道官はEUが中国企業を制裁対象に加えたことに「強い不満」を表明。断固として反対するとし、中国企業の正当な権益を守るための措置を講じる考えを示した。

EUは主要7カ国(G7)と連携し、ロシアの
石油・ガス収入などを圧迫することでウクライナ侵攻の資金源を枯渇させようとしている。
米国は22日、ロシアの石油大手ロスネフチとルクオイルに制裁を科すと発表した。

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