アルゼンチン・ペソは22日に反発した。今週末に予定されているアルゼンチンの議会中間選挙を前に、同国のミレイ大統領を支援しようと米政府が取り組んでおり、ウォール街の銀行は現地の為替市場で活発な取引を行った。
事情に詳しい複数の関係者によれば、アルゼンチンのスポット市場ではこの日、JPモルガン・チェースとシティグループの積極的なトレードが見られた。ペソは0.1%値上がりし、1ドル=1489ペソで取引を終了。取引バンドの下限からは2ペソ高い水準となった。
複数のトレーダーの推計によると、米財務省は4億-5億ドル(約610億-762億円)を売却した。これまでで最大規模の介入になるという。公式の数字は公表されていない。
JPモルガンとシティはコメントを控えた。米財務省は電子メールでの問い合わせにすぐには回答しなかった。
ミレイ氏とベッセント米財務長官は、26日に予定される議会中間選挙を控え、ペソ売りに歯止めをかけようとしている。この選挙は、ミレイ氏による市場重視の改革の行方を左右する可能性がある。
現地のコンサルティング会社アウトライヤーのエコノミスト、フアン・マヌエルトラファ氏は、実需側のドル供給が限られているため、市場は引き続き圧力を受けるだろうと指摘。ペソの売り手は「選挙結果を待ち何が起きるのか、今回の動きが単なるノイズで終わるのか、それとも別のことが起きるのかを見極めようとしている」と説明した。

原題:JPMorgan, Citi Wade Into Argentine FX to Help US Halt Peso Slide(抜粋)
— 取材協力 Daniel Flatley and Todd Gillespie

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