KKRのジョー・ベイ共同最高経営責任者(CEO)は、米国資産への比重が大きい世界の投資家が、ドルの勢いが鈍る中でアジアの経済基盤の強さに注目し、資金を着実にアジアへシフトさせていると述べた。ブルームバーグテレビジョンのインタビューで語った。
ベイ氏によると、リバランスは米国からの撤退を意味するわけではないが、グローバル投資家は、新たな投資余力をアジアへ動かしている。アジアでは、資金調達とデータセンターインフラが主要テーマとして浮上している。同氏は、アジアの機関投資家はオルタナティブ投資への比重が依然として小さく、膨大な家計貯蓄が主要な資金源となると指摘した。
ベイ氏は「ドル安が進み、アジアなど他の市場が成長基調の追い風を受け続ける中、投資家は今後ますますポートフォリオをアジアへ分散させるようになるだろう」と語った。
                
                    
KKRのジョー・ベイ共同CEOは、ブルームバーグテレビジョンのインタビューで、米国資産への比重が大きい世界の投資家が、資金を着実にアジアへシフトさせていると述べた
Source: Bloomberg
日本で活動拡大
KKRは日本での活動を拡大している。10年前の5倍のペースで資本を投入しており、米国以外では最も活発な投資先となっている。日本は現在、同社のアジア最大の市場で、地域資産の40%を占める。
日本では14兆ドル(約2100兆円)の世帯資産のうち、半分を今なお現金が占める。ベイ氏は、貯蓄者が新たな資産クラスへ移行する中で、日本市場には豊富な機会があるとの見方を示した。
高市首相は、「アベノミクス」を推進した安倍元首相と経済観を多く共有している。成長促進のための政府支出拡大を長年支持し、日本銀行の金融引き締め姿勢を批判してきた。ベイ氏は「我々の希望と期待は、新首相が同じ改革路線を堅持することだ。そうなれば、日本の未来は非常に明るいと思う」と語った。
原題:KKR Says More US Capital Flowing to Asia as Dollar Weakens (1)(抜粋)
— 取材協力 Naman Tandon
 
						
			
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