ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2025.10.21 17:58
20日午前、韓国慶州(キョンジュシ)の普門(ポムン)観光団地周辺。2車線の道路に数百台のパトカーと白バイが赤色灯を点灯させながら車列を作っていた。普段は見ない場面にドライバーや歩行者は立ち止まって目を離すことができなかった。
道路を占領したパトカーと白バイの車列は今月末に慶州で開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議を控えて各国首脳の車両儀典に備えた大規模機動・警護訓練だった。
◇行事前にパトカーと白バイの大規模訓練
この訓練は大統領室警護処が主管した。行事参加国首脳らの動線露出などを防ぐため実施場所と動員人材・装備などは公開していない。パトカーと白バイの合間にフロントガラスに番号を付けた黒いワゴン車も含まれており、首脳が乗る車両を仮定したような姿だった。
警察は先月にもAPEC首脳会議を50日前に控え現場要員の適応力を高めるために普門観光団地一帯で車列要員593人とパトカー190台などを動員して機動・警護訓練をした。
慶州でのAPEC首脳会議が10日先に迫った。慶州全体が各国からの訪問客を迎えるための支度にあわただしい様子だった。
最初に訪問客を出迎えるのは完全に変わった慶州インターチェンジだ。拡大されたETC車線と韓屋型の料金所、大きく掲げられた「慶州」のハングル看板などが目に付いた。この日料金所の近くでは車線をさらに鮮明にさせるための塗装作業の真っ最中だった。
◇新たに変身した慶州市内各地の風景
料金所を通過し慶州に入ると道路が新たに舗装され快適さを感じられた。道路周辺にはAPEC首脳会議開催を知らせる垂れ幕と旗があちこちにはためいていた。主要交差点ごとに瞻星台と多宝塔など慶州を象徴するオブジェが設置され新羅の美しさを形象化していた。
APEC首脳が集まる会議場である慶州和白(ファベク)コンベンションセンターは行事成功に向けた最終点検で緊張感まで漂っていた。センター入口には以前には見られなかった高さ5メートルの鉄製構造物が立てられ、作業員が建物内外を洗浄していた。センター外壁に新たに設置された超大型LED電光掲示板にはAPEC開催を知らせる映像が続いた。
普門湖近くでゴミ拾いをしていた市民は「慶州はいまAPECの準備でそわそわする雰囲気。私も小さな協力でもしたくてゴミ拾いに出た」と話した。
センター後方に建設中の国際メディアセンターは4カ月前には基礎骨組みさえできていなかったが、いまは姿を現しヘルメットをかぶった作業員が仕上げ作業をする雰囲気だった。
APEC準備支援団のキム・サンチョル団長は「現在すべてのインフラ施設はインテリアの仕上げなど工事中で今週後半から試験運営に入る予定。試験運営過程でもう一度細かく点検し行事運営にわずかな間違いもないようにしたい」と話した。
世界最貧国から世界10大経済大国に成長した韓国の産業の歴史と慶尚北道の底力を見せる経済展示場も21日にオープンした。「過去と現在、大韓民国が導く新しい未来」という主題で作られた経済展示場は▽大韓民国産業歴史館▽先端未来産業館▽地域企業館(55社)▽K-慶北フード広報館▽5韓(韓服・韓食・韓国屋・ハングル・韓紙)文化体験館で構成された。
◇普門湖に自動運転バスも登場
普門湖周辺の一部飲食店には「ワールド飲食店」と書かれた立て札も目に付いた。慶州市はAPEC首脳会議参加外国人の便宜に向け、施設環境や親切さなどを基準としてワールド飲食店150カ所を指定した。指定された店では屋外価格掲示板、QR外国語メニュー、多国語スマートメニュー、両方向通訳翻訳機が置かれている。
普門湖周辺の道路では自動運転シャトルバスも運行中だ。慶州市は首脳会議開催に合わせて先月10日から自動運転シャトルバス3台を運行している。これらのバスは東宮院、コンベンションセンター、慶州ワールド、エキスポ公園などを結び各国からの来訪者を迎える支度をしている。
慶尚北道の李喆雨(イ・チョルウ)知事は「APEC首脳会議の準備が大詰めに入っただけにこれまで準備したものなどをチェックリストを通じて現場で細かく確認し完全に準備したい。今回の首脳会議が過去最も成功した会議になれるようすべての能力を集中する」と話した。
WACOCA: People, Life, Style.