トランプ米大統領は20日、韓国で予定する中国の習近平国家主席との会談後、中国との公正な貿易協定を締結できると期待していると述べた。写真はホワイトハウスで同日撮影(2025年 ロイター/Kevin Lamarque)
[ニューヨーク 20日 ロイター] – トランプ米大統領は20日、中国の習近平国家主席と「公正な」貿易協定を締結できると期待していると述べた。また、米中が台湾を巡り衝突するリスクを重要視しない考えを示した。一方、グリア米通商代表部(USTR)代表は、中国が経済的圧力をかけていると非難した。
トランプ氏はオーストラリアのアルバニージー首相とのホワイトハウスでの会談の冒頭、記者団に対し、中国は台湾の侵攻を望んでいないという考えを示しつつも、韓国で予定される習氏との会談で、台湾問題が議題に上ると想定していると語った。
中国との貿易については、合意に至らなければ、中国製品に対し11月1日に155%の関税が課される可能性があると警告しつつも、「公正なディール」を得ることに期待を表明し、「最終的に非常に強力な貿易協定が締結されるだろう。双方にとって満足のいくものとなるはずだ」と述べた。
中国との貿易協定締結を念頭に、米国が台湾の独立を巡るスタンスを調整する可能性があるかという質問に対しては、トランプ氏は「多くのことについて話し合うことになるだろう。台湾の問題がその一つとなると思うが、今はそれについて話すつもりはない」と応じた。
また中国の招待を受け、来年初めに中国を訪問する考えを表明した。
一方でグリア氏は、中国が米国の重要産業に投資を行う企業に対して行っている「広範な経済的圧力」には何らかの対応を取ると警告した。
韓国当局は先週、韓国の造船会社ハンファオーシャン(042660.KS), opens new tabの米国関連部門に対する中国の制裁について、米韓の造船協力計画に影響を及ぼす可能性があるとの見解を示した。
グリア氏は声明で「威嚇の試みがあっても、米国の造船基盤の再構築や、中国が支配を狙って重要産業部門を標的にしていることへの対応を妨げらることはできない」と述べた。
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