11月9日 国吉地区で初開催
猿川村と呼ばれていた国吉地区を中心に紀美野町を盛り上げようと、地元有志が11月9日㊐、同町田の慶風高校を会場に「2025きみのフェスタ〜猿熊まつり」を初開催する。
旧猿川村は、現存する荘園図では最古と言われる「紀伊国神野真国荘絵図」にも描かれている歴史ある地域。高野山領地であったことから高野山真言宗の寺社が数多く残されている。

一方、同地区で人々の信仰を集めるのが、坂上田村麻呂ゆかりの熊野神社だ(写真)。桜の名所で知られ、かつては秋の大祭で獅子舞や囃、だんじりなど村を挙げて賑わった。しかし近年は氏子の高齢化や人口減少に加え、コロナ禍の影響で開催を断念。寂しさが漂っていた。
この状況を見て「地域が元気になる催しを」と立ち上がったのが、同校理事長の田原サヨ子さんと、インド出身の同町地域おこし協力隊員プリティ・セルヴァニさん。行政や知人に働きかけ、実行委員会を組織し、1年がかりで内容を練り上げた。イベント名は、猿川村の「猿」と、熊野神社の「熊」を取って猿熊まつりに決定。ふるさとを想う気持ちを込めた。
同神社の温井敬忠宮司は、「秋の大祭から形は変わりますが、新しいまつりに期待しています。地域外の人にも猿川を知ってもらうきっかけになれば」と願う。田原さんは「国吉地区そして紀美野町の魅力を再発見していただける機会にしたい。子どもから大人まで楽しめますので、ぜひお越しください」と呼びかけている。
林業体験やモルック大会、クラシックカー展示、紀美野町音頭の輪踊りなどのほか、ウインズ平阪さんのミニライブ、ジャンケン大会を企画。午前11時〜午後4時。無料。同まつり実行委員会(080・3317・6423)。
(ニュース和歌山/2025年10月18日更新)
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