バングラデシュ空港の大規模火災で輸出用衣料品に甚大な被害

 バングラデシュの首都ダッカにある国際空港(写真)の貨物施設で起きた大規模な火災により、衣料品の大手輸出業者が所有する商品や素材が甚大な被害を受けた。18日撮影(2025年 ロイタ/Mehedi Hasan)

[19日 ロイター] – バングラデシュの首都ダッカにある国際空港の貨物施設で起きた大規模な火災により、衣料品の大手輸出業者が所有する商品や素材が甚大な被害を受けた。衣料品輸出業界の幹部が19日、明らかにした。火災による損失と貿易への影響は数百億ドルにも上るとみられる。

火災は同空港の貨物施設で18日午後に発生。同施設では19日も煙がくすぶり続け、消防と空港当局が被害の実態を調べている。

火災により、輸入した素材や輸出用衣料品、商品サンプルが消失。いずれもバングラデシュの衣料品業界にとっては極めて重要な物だ。

バングラデシュ衣料品製造・輸出業協会(BGMEA)のシニアバイスプレジデント、イナムル・ハク・カーン氏は「この火災はわが国の輸出、特に衣料品業界に深刻な被害をもたらした」と述べた。

同氏は「輸出用に準備された衣料品、生産のための素材、そして何より重要な商品サンプルを含む、価値の高い商品や急いで送る必要のある空輸品が損傷した」と話した。商品サンプルが失われたことで今後の事業が危うくなる恐れがあると警告。「これらのサンプルは、新たな買い手の確保と受注拡大に不可欠だ。サンプルが失われたことで、当協会の加盟社は将来の事業機会を失うかもしれない」と付け加えた。

BGMEAは被害の規模を確認するため、影響を受けた輸出業者からの情報収集を開始した。

同空港の貨物施設はバングラデシュで最も取扱量の多い物流拠点の1つで、1日当たり600トン超の貨物を取り扱い、10─12月の繁忙期には取扱量は倍増する。

カーン氏は「毎日、200─250件程度の工場が自社の商品を空輸している。その規模を考慮すると、被害額はかなり大きい」と語った。

火災の原因は判明しておらず、調査が進められている。

バングラデシュは中国に次ぐ世界第2位の衣料品輸出国。同国の衣料品業界はウォルマート、H&M、ギャップといった世界的小売り大手に衣料品を供給し、約400万人の労働者を雇用して年間約400億ドルの売り上げを稼ぎ出している。これは同国の国内総生産(GDP)の1割余りを占める。

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